姚夢瑶さん
毎年、両会(全国人民代表大会と全国人民政治協商会議)シーズンが巡ってくるたびに、美人通訳が人々の話題の的となる。幕が開いたばかりの2016年両会だが、全国政治協商会議第12期第4回会議の記者会見において、通訳の姚夢瑶さんの人気がネット上で急上昇、ネットユーザーの注目を独占している。北京青年網が報じた。
〇両会の「高級通訳」は、どのような訓練によって生まれるのか?
「高級通訳」は、その字から判断すれば、通訳の中でも選りすぐりの「エリート」に違いない。
だが、北京外国語大学「高級通訳」学院の教師を務める徐氷氏は、「職種上、『高級』という接頭語がつくかつかないかについては、実のところ明確な境界線はない。だが、学歴から見ると、「高級通訳」は、少なくとも大学院修士課程修了以上が対象となる。国内大学のうち、北京外国語大学、上海外国語大学、外交学院、対外経済貿易大学などはいずれも、「高級通訳・翻訳」学院が設置されている」と説明した。
このうち最も歴史が古いのは、北京外国語大学付属「高級通訳・翻訳」学院だ。同学院は、学生に系統立った強化トレーニングを実施する。その4大柱となるのが、翻訳、原稿通訳、逐次通訳、同時通訳だ。
当然のことながら、通訳技術を習得した人間が必ずしも優秀な通訳であるとは限らない。通訳の実践段階で数多くの未知の領域に足を踏み入れるケースは枚挙にいとまがないため、通訳者には幅広い知識が求められる。徐氏は、「通訳は『多芸多才』を目指す必要がある。各領域について精通するよりも、どんな分野においても基礎的な知識を備えていなければならない」と指摘した。
「高級通訳」が、ごく一握りのエリートであると見なす必要はないが、個人的にかなり高い職業意識が求められる上、ポストが得られにくい状況であることから、就業圧力はかなり大きい。
能力と運に恵まれた人は、公務員試験を受けて外交部(外務省)に入る。だが、たとえ外交部に配属されても、張蕾氏のように指導者付き通訳になれるとは限らない。公務員試験だけでも難関である上、外交部の通訳室に入るためには、地獄のような「観察訓練」を受けなければならない。最終的に採用される確立は4%にも満たない。