うっそうとした森の中、まるくてかわいいモグラが草むらからひょっこり顔を出す――。中国人の多くは、チェコの代表的アニメ作品「もぐらのクルテク」をよく覚えていることだろう。チェコの国民的キャラクターである可愛らしいクルテクは、1970年代に誕生して以来、各世代の人々に愛されてきた。人民日報が伝えた。
今年は中国とチェコの国交樹立67周年にあたる。奥深い文化を持つ両国は、これまで常に多層的な文化交流を行ってきた。チェコでは中国の孔子学院が建設され、中東欧で初となる政府が支援する中国医学センターが設立された。一方で、チェコのカフカやミラン・クンデラも中国人の心に深く浸透しており、在中国チェコ大使館が開催する一連のイベント「Embassyart」は北京で高い評判を得ている。
中国のルーマニア、チェコ元大使で、中国外交部中国・中東欧諸国協力事務特別代表の霍玉珍氏は取材に対し、「文化交流は、中国とチェコ、そして中国と中東欧諸国が包括的友好関係を築く上での重要な基盤となっている。また、中国と中東欧の関係が持続可能な発展を実現するための支柱ともなっている」と語る。
チェコは観光資源が豊富だ。首都プラハの美しさは、都市全体が世界文化遺産に指定されているほどだ。近年、ますます多くの中国人が海外旅行に出かけるようになり、チェコは欧州を訪れる中国人観光客が必ず訪れる目的地の一つとなっている。チェコの音楽、建築、絵画、彫刻、水晶工芸品などの芸術に、訪れる人々は酔いしれ、名残惜しく立ち去りがたい気持ちになる。
チェコ観光局の統計データによると、2015年にチェコを訪れた中国人観光客数はのべ25万人に達し、急速な増加の勢いを維持している。チェコを訪問する中国人観光客の毎月の増加ペースは10%~20%に達している。