韓国紙「ソウル新聞」が2日に伝えたところによると、中国人観光客の歓心を買おうとして、韓国はまさに全力を尽くしているという。多くの店舗が中国人のVIP客向けにマンツーマンの買い物ガイドを準備したり、中国人観光客向けに「韓流スター」の関連グッズをうち出したりしている。韓国ドラマ「太陽の末裔」の人気が沸騰し、主演のソン・ジュンギの実家を訪れるファンが後を絶たず、現地政府は実家周辺に観光サービスセンターを設置することを計画中という。「環球時報」が伝えた。
韓国紙「中央日報」によると、韓国ではさきの中国人観光客をターゲットにしたフライドチキン&ビールパーティに続き、首都ソウルの漢江公園で中国の保健用品企業の従業員8千人を対象としたアウトドア・サムゲタンパーティが催されるという。韓国観光発展局は、「このイベントで495億ウォン(約46億円)の収入が生まれる」と見込む。
日本の岸田文雄外相は4月30日に中国を訪問した際、「日本は、日本を訪れる中国人に発給する査証(ビザ)の緩和措置を実施する」と述べた。日本メディアは、「これは中国人観光客を引き寄せるための重要な措置だ。日本では、中国人観光客の『爆買い』現象が徐々に沈静化しているが、日本の店舗側も変化に対応して『戦場』を変えている」と報じる。日本紙「日本経済新聞」によると、中国人観光客のインバウンド消費は家電などの高額品から単価の安い日用品に移りつつある。とはいえ「買い物天国」日本の魅力は衰えておらず、日本の店舗は越境電子商取引(EC)を十分に活用して中国人観光客の消費を「旅行中」から「旅行後」にまで拡大している。日本最大のドラッグストア・マツモトキヨシは中国のECネットワークに進出しており、同社の営業企画部次長は、「中国のネットワークでの具体的な売上高は明らかにしないが、予想を超えたことは確かだ」と話す。
日本のメディアはこれまで中国人観光客の日本での無礼な振る舞いを批判し続けてきたが、今の日本では自分たちに対する反省の態度もみられる。ここ2日ほどの間に、中国のネットワークには日本の免税店や旅行社が手を結んで中国人観光客をだました事件についてのいろいろな報道が登場した。ヤフージャパンの「日刊SPA!」は1日に発表した文章で訪日外国人事情に詳しい中村正人氏の話を引用して、「爆買いという言葉に踊らされ、訪日客はみな買い物が目的、と思いこんでいる」と述べた。また「日本の慣習を一方的に押しつける傾向も問題」だとし、「(違いを)説明しないと釈然と」しないと指摘した。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年5月3日