2016年4月26日  
 

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中国を孤立させようとする米国の企みは実現しない

人民網日本語版 2016年04月26日15:36

中国外交部(外務省)の王毅部長(外相)はこのほど、ブルネイ・カンボジア・ラオスを訪問し、南中国海の現在の情勢について各国と意見を交換した。最後に訪れたラオスでの記者会見で、王部長は3カ国との間で達成した南中国海問題に関する共通認識を発表した。(文:蘇暁暉・中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長 人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

このことを受けて思い出さずにいられないのは、2カ月前に行われた米国とASEAN諸国による非公式首脳会議だ。米国は会議前から南中国海問題について大げさに騒ぎ立てようと目論んだが、最終的に発表された共同声明では中国の名指しが避けられ、「南中国海」の語も盛り込まれなかった。南中国海問題でASEANと共に中国に対抗しようとする米国の目論見は失敗した。王部長がこのたびASEAN3カ国を訪問し、共通認識を形成したことにより、南中国海問題を使って中国・ASEAN関係をもつれさせ、南中国海の争いをASEAN全体の問題にしようとする米国の企みは再び失敗したことになる。

さらに重要なのは、中国とASEAN3カ国の共通認識が、南中国海の混乱を望む国に対していくつかのメッセージを発している。

第一に、中国と領有権主張国は共同で「デュアル・トラック・アプローチ」を実施することができる。「デュアル・トラック・アプローチ」はもともとブルネイが提起したもので、中国はこれが全ての沿岸国の利益に合致すると考え、大いに支持し、提唱している。このことからも、中国が正義と公平を尊重し、自国の意向を無理やり他国に押し付けているわけではないことがわかる。南中国海の争いの当事国の一つであるブルネイの提案は、南中国海問題の2つの面に配慮している。1つは主権権益で、南沙(英語名 スプラトリー)諸島の一部の島嶼・岩礁をめぐる争いは直接当事国が交渉と協議を通じて適切に解決することを提案した。もう1つは安全に関する懸念で、南中国海地区の平和と安定は中国とASEAN諸国が共同で守ることを提案した。「デュアル・トラック・アプローチ」は、域外勢力を後ろ楯とし、南中国海問題を国際化しようする一部の領有権主張国の企みをはっきりと否定している。

第二に、南中国海問題は中国とASEAN間の問題ではない。王部長が今回3カ国を訪問したことは、中国がASEANとの関係を強く重視していることを示した。今年はASEAN共同体元年であり、中国とASEANの対話メカニズム構築の25周年を迎える。この重要な節目にあたり、中国は引き続きASEAN共同体の建設を支持し、ASEANが地域協力において主導的な役割を果たすことを支持し、中国—ASEAN協力のさらなるレベルアップを実現する。このほか、中国と関連諸国は「一帯一路」(1ベルト、1ロード)「瀾滄江—メコン川協力」などの枠組みにおける将来的な協力について検討した。中国とASEANの互恵・ウィンウィンは大局であり、南中国海問題はそれを妨害すべきではない。


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