世界的な不景気が蔓延する状況のもとでも、観光産業の見通しは極めて明るい。OTA(ネット上のみで取引を行う旅行会社)によると、韓国はいまや中国にとって最大の観光客送り出し国となり、増加率は前年同期比300%を上回っている。また、外国人観光客に最も人気が高い中国国内の観光地は、長城、頤和園、秦始皇帝陵、兵馬俑など歴史的に由緒ある地が顔をそろえている。金陵晩報が伝えた。
●韓国、中国にとって最大の観光客送り出し国に
国家観光局がこのほど発表した統計データによると、2015年に中国(香港・マカオ・台湾地区を含む)が受け入れた外国人観光客は、前年比4.0%増の延べ1億3300万人、3年連続で外国人観光客の減少が続く局面に歯止めがかかった。香港・マカオ・台湾を含む中国十大観光地区が受け入れた外国人観光客は軒並み、前年比100%を上回る急増ぶりを見せている。
中国を訪れる韓国人観光客は増加の一途を辿っている。現時点で、韓国は中国最大の観光客送り出し国となり、韓国人観光客(延べ人数)は前年同期比3倍以上増えている。韓国に続くのは日本で、増加率は200%を上回った。外国人観光客が訪れたいと思う中国国内都市は、人によってまちまちだが、人気トップ10都市は順に、上海、北京、厦門(アモイ)、広州、成都、杭州、青島、深セン、南京、西安だった。外国人観光客のうち、韓国、日本、タイ人に特に人気が高い都市は、上海、北京、成都の3都市。マレーシアとシンガポールからの観光客は、広州とアモイの2都市を好む傾向が高かった。
中国を訪れる外国人観光客を男女別にみると、男性の割合は依然女性より高いものの、女性の割合は前年同期比5ポイント近く上昇、37.5%に達した。旅行会社によると、このような現象が起こっている背景には、外国から中国を訪れる子供の観光客が増加していることと関係があるという。外国人観光客のうち、子供と高齢者層はいずれも増加しており、この種の人々は、今後、市場空間を大きく開拓する可能性が高く、十分な潜在力を備えており、高齢者と子供は、だんだんと重要な地位を占めつつある。
入国後の交通機関の選択について、航空機はもはや首位を独占する存在ではなくなった。高速鉄道を利用する外国人観光客が明らかに増加しており、その割合は昨年の18.8%から39.2%に増加した。一方、国内を航空機で移動する人の割合は約15ポイント低下した。