都市部で野菜を育てる人が増えている。スコップを手に、自宅のベランダの「開拓」「畑作」に取り組むことが、一つの流行となっている。科技日報が伝えた。
◆ゴミを宝に、コンテナに野菜を植える
北京では、捨てられたコンテナで野菜を育てている人がいる。同プロジェクトの担当者である薦田一鵬氏は、「まずコンテナに有機野菜を植え、それからこれを屋上やキャンパスなどの空き地に移動する」と話す。
薦田一鵬氏と同僚は2015年、17ヶ月に渡る研究と実験の繰り返しを経て、天津港で廃棄処分を待っていた船便のコンテナを、先進的な水耕栽培技術、LED無日照栽培照明システム、自動化遠隔データ制御システムを一体化させた、世界初の野菜栽培基地に改造した。さらにこれを使い、直接食べることのできる野菜の栽培に成功した。
この栽培方法は気候や環境による影響を受けず、生産性の高い二重構造や、どのような環境であっても密封輸送が可能といったメリットを持つ。人口が密集する大都市から山の過疎地に至るまで、コンテナは世界のどのような場所にでも設置でき、自給自足の食物供給庫になる。食物の栽培・保存・輸送の過程で生じるさまざまな問題を根本的に解消し、従来の手段による新鮮な食物提供に必要な時間と費用を大幅にカットした。
◆A4紙で野菜を栽培
北京テレビはこのほど、A4紙を使って野菜を育てている女性、張さんを取材した。彼女はA4紙を濡らして土壌とし、豆もやしの種をまき、さらに濡らしたA4紙をその上にかぶせた。毎日2回水を与え、湿度を保てば、約7日間で新鮮な豆もやしを収穫できる。
栄養学者の張光成氏は、「A4紙での栽培を試みる際、まず慎重に紙を選ぶべきだ。紙が水や種と長時間接することで、紙に含まれる可能性のある重金属残留物、有害な細菌が食品安全に影響を及ぼしうる。もち米、おから、野菜などで作った紙の使用を推奨する」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年6月29日
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