袁さんは悪性脊椎腫瘍「脊索腫」の患者で、5つの脊椎がこの腫瘍に侵されている。医学的には、手術で腫瘍を取り除く以外に手段はない。しかし腫瘍切除は、一部の脊椎を切除することを意味する。人民日報が伝えた。
袁さんはこのほど北京大学第3病院整骨科の劉忠軍教授の執刀で、3Dプリンターで印刷した複数の胸椎と腰椎の移植に成功し、脊柱の長さ19センチにわたってこれらの骨で支え、切除された椎骨の代替品としている。
劉教授によると、人工椎骨には大きなメリットがある。まずこれを切除する腫瘍に侵された椎骨の間に置くことで、隣り合った椎骨と結び付け、支える機能を発揮できる。また人工椎骨は小さな穴を持つ構造なので、隣り合った正常な椎骨の骨細胞がその中に入ることで、最終的に両者が一体化し、骨の融合を実現する。
中国が独自に開発した科学技術製品が臨床に応用される場合、患者が最大の受益者となる。患者は医療技術の革新でより良い治療効果を得られ、しかも高品質で低価格のサービスを受けられる。3Dプリンターはスピーディで一回で成形が可能という特長を持ち、関連製品の価格は従来の製品を超えることはない。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年7月5日
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