ソニーはこのほど、2016年度(16年4月~17年3月)の業績予想を発表した。それによると、熊本地震によるハードウェア事業への影響で、1050億円の損失が出る見込みだが、全体としてみると、地震がもたらした思いがけない損害がなくとも、ソニーは家電市場でのシェアを少しずつ減らしていく運命から逃れることはできない。新華網が伝えた。
グローバル経済一体化の影響の下、中国家電メーカーが日本メーカーに追いつき、追い越そうとしている過程で、日本家電産業がこれまでもっていた優位性が徐々に失われている。ソニーが直面する情況は実は日本の老舗家電メーカーの縮図だ。また家電メーカーは日本の製造業の典型でもある。
20年前、グローバル家電市場は日本メーカーの一人勝ちだった。日本の製造業は「匠の精神」で世界各国から強い関心を寄せられていた。
この世の春は永遠に続くようで、実はその背後に危機が広がっていた。ソニーだけではない。液晶パネルで世界的に評価が高いシャープは深刻な債務危機に陥り、リストラを余儀なくされ、ビルを売り払い、最後は鴻海に身売りした。「経営の神様」松下幸之助が創業したパナソニックは何年も続く赤字局面から抜け出そうと努力したが、黒字の達成は天に昇るのと同じくらい難しかった。日本で初めて洗濯機を売り出した電子大手の東芝は全生産ラインを縮小し、製品の品質問題という泥沼にはまりこんだ。日立やNECなども評判は高いが、徐々に人々の視界から消えている。……日本の製造業はなぜ衰退したのだろうか。理由として次の3点が考えられる。
(1)産業発展の大きな流れ
製造業のコストの高さ、資源の輸入の早急な必要性などにより、伝統的家電産業を含む製造業の利益が急速に減少している。モデル転換をしてより先進的な未知の可能性に到達しなければ、利益を求める産業資本の立場に合致することはできない。
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