業界アナリストの李易便氏は「中国製スマホの飽和状態、激しい競争が展開される市場の現状を見ても、新参者の生存が極めて困難であることはほぼ間違いない。中国市場ではアップルやサムスンといった国際ブランドとの競争にさらされるほか、ファーウェイ、小米、vivo、OPPO、魅族といった国産スマホメーカーとも争わなければならず、新参者にはほとんどチャンスがない」と指摘した。
中国インターネット協会ネットマーケティング専門家委員の洪仕斌氏も「シャープ製のスマホがこれまでの戦略に基づき、日本の売れ筋機種をそのまま中国市場に移すならば、成功する可能性はほぼゼロに等しい」と断言した。
米調査会社IDCが先ごろ発表した、中国スマホ市場2016年第2四半期出荷台数ランキングによると、アップルは5位にとどまり、そのシェアは7.8%のみ。上位4位はそれぞれファーウェイ、OPPO、vivo、小米の順となっている。
しかし鴻海がシャープ製スマホに全力を尽くすならば、中国市場に根を下ろす機会がないわけではない。洪氏は「鴻海はシャープ製スマホに、高い品質、極端に低い生産コスト、安定的な生産能力といった、多くの先天的に備えた優位性をもたらす」と指摘した。
産業ウォッチャーもこうした見方を認めており、鴻海はスマホの生産と管理の面で豊富な経験を持つとした。鴻海はアップルの主な製造受託企業であり、ノキア、モトローラ、小米、HTC、LGなどの有名スマホメーカーから受託したこともある。また鴻海は世界に100社以上の子会社と支社を持ち、垂直統合型製造というメリットにより、多くの材料技術を集めることで、最低のコストで最高の効率を実現できる。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年9月6日
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