シャープ製スマホが4年ぶりに、3度目となる中国市場進出を決めた。前回の進出と異なるのは、日本ブランドとして進出するのではなく、鴻海(ホンハイ)精密工業の買収により、中国国産ブランドとして売り出す点だ。専門家は「鴻海の力強い供給チェーンと製造力に、シャープのディスプレイ技術の蓄積が加われば、新たなシャープ製スマホは高い競争力を持つようになる。しかしこの融合した製品が、競争の激しい国内市場で成功をおさめるのは容易なことではない」と指摘している。
◆中国市場に回帰
この新型シャープ製スマホは、市場の位置付けも以前とは異なっている。以前は主に高級路線でビジネス用市場に焦点を絞っていたが、今回発表されたスマホ「SHARP C1」「SHARP A1」の2機種のターゲットは若者で、販売価格も1499元(1元は約15.4円)と割安だ。
またこの2機種は動画サイト「愛奇芸」「楽視網」とコンテンツ事業提携を行っている。「SHARP CI」は愛奇芸のアプリを標準装備し、「SHARP A1」は楽視網のEUIシステムを搭載する。
◆勝敗のカギは鴻海に
シャープに対するイメージは日本ブランドという人がほとんどだろう。しかしシャープ製スマホの中国大陸部での事業を担当する張勁猛氏は、新型スマホを「中国人のブランド」として紹介した。なぜかというと、シャープは鴻海の3888億円の出資を受け、中国台湾企業の子会社になったからだ。
しかしシャープの新型スマホの将来性については、業界内で悲観する声がほとんどだ。
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