日本ドラマ「賢者の愛」が最近、大ヒットとなっている。このドラマを私が見るようになったのは、あるシャンパンがきっかけだった。しかし、見れば見るほど味があるドラマであることが分かり、登場するお酒一つ一つにいろんな意味が込められていることを発見した。このドラマのおもしろいところは、ストーリーを牽引しているのがセリフだけでなく、考え抜かれた人物設定や各シーンの背景などである点で、そこには一見すると意味がないように思えるところにも、実際には深い意味が込められている。(文:嫣然 深セン新聞網掲載)
まず、「シャンパンの帝王」と呼ばれるクリュッグが第一話で登場する。ヒロインの真由子が高級ホテルの一室に入ると、氷水の入ったワインバケツに浸かったシャンパンがあり、主役の直巳がそれを慣れた手つきで開け、45度に傾けてグラスに注ぐ。シャンパンのコルクが抜けるその瞬間は本当に優雅なひとときとなる。クリュッグは、世界で最も高級なシャンパンの一つ。直巳が「クリュッグって本当にうまいね」と話すと、真由子は、「生意気ね、その歳で。生意気な奴と思われるわよ」と返す。まだ20歳にもなっていない直巳はコーラが好きなはずで、シャンパンを味わうというのは、確かに身分不相応だ。この時から、シャンパンがストーリーの進展の中で重要な役割を果たすアイテムになる。
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