スウェーデン・アカデミーは現地時間13日、ストックホルムで2016年のノーベル文学賞を米シンガーソングライターのボブ・ディラン(75)に授与すると発表した。受賞理由は「大いなるアメリカの歌の伝統の中で、新たな詩的表現を生み出してきたこと」だった。京華時報が報じた。
予想外の受賞「新たな詩的表現を生み出してきた」
誰も予想していなかった結果であったことに加えて、ボブ・ディランには、広く知られる文学作品がないため、受賞には多くのネットユーザーが驚きを隠せない様子だ。さらに、毎年のように「受賞候補」とされながらも一度も受賞していない日本の作家・村上春樹に対して、ランニング好きであることから冗談を込めて、「ランニングではだめ。歌を歌わないと!」との声まで上がっている。
ボブ・ディランの受賞理由について、スウェーデン・アカデミーのサラ・ダニウス常任秘書は、ボブ・ディランは「偉大な詩人、偉大な作曲家」であることを指摘し、「大いなるアメリカの歌の伝統の中で、新たな詩的表現を生み出してきた」と説明した。
ノーベル賞との縁は20年前から
村上春樹やシリアの詩人・アドニスなど注目度の高い受賞候補者と比べれば、ボブ・ディランが受賞したことに、文学界は衝撃を覚えている。しかし、ボブ・ディランとノーベル賞の「縁」はこれが初めてではない。
1996年、ゴードン・ボール氏が選考委員会に、ノーベル文学賞受賞者としてボブ・ディランを推薦した。さらに、その10年後の06年、「ライク・ア・ローリング・ストーン」が評価され、再びノーベル文学賞候補となった。ボブ・ディランはこれまでに、グラミー賞やゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞など、数々の賞を受賞してきた。08年に、ピューリッツァー賞を受賞した際、審査委員は、「卓越した詩の力による作詞がポピュラー・ミュージックと米国文化に大きな影響与えた」と、受賞理由を説明した。
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