現代の木造建築では釘を使い補強することは不可欠だが、貴州省貴陽市瑞金北路に住む彭哲俊さんはなんと釘を1本も使わず、自宅リビングに約30平方メートルの2階建ての木造の小屋を建てるという、驚きの腕前を披露した。16日、この70代の木工職人の自宅を訪ねて取材した。
リビングに足を踏み入れると伝統的なスタイルの木造の小屋からかすかに木の香りが漂ってきた。決して広くはないが、小屋の中には、居間、書斎、演奏部屋、休憩室とすべてが揃っている。彭さんは「この木造の小屋は全て伝統的なほぞ卯構造となっており、釘は一切使用していない。道具も伝統的なのこぎりや物差し、かんなと木製のきり2本しか使っていない」と話した。
ほぞ卯構造とは二つの木材を接続する際に凹凸の結合を利用した接続方式の一つ。中国古代の伝統的な建築、家具及び機械などの接続に用いられている方式だ。ほぞ卯構造以外にも、彭さんは小屋の細部に至るまで、古くからの民間伝統の建築方法を忠実に再現している。
彭さんは、「木造の小屋は木材の準備から建て終わるまで、約半年間かかった。小屋を建てる際は自分で作るだけでなく、彼の子供や孫たちにも参加させて、伝統的な小屋の建て方の過程を一つ一つ一緒に体験させた」と話した。(編集TK)
「人民網日本語版」2016年11月18日
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