習近平国家主席は14日、米国のトランプ次期大統領と電話会談した。米大統領選後初の直接の接触であり、大いに注目された。電話会談では少なくとも3つの大きなメッセージが発せられた。第1に、双方は中米関係の重要性について合意した。第2に、双方ともに両国協力強化の政治的意志を表明した。第3に、双方は緊密なつながりを保ち、良好な取り組みの関係を構築するとともに、早期に会談することで合意した。(文:賈秀東・本紙特約論説員、中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
トランプ氏が正式にホワイトハウス入りする前に双方が具体的な議題について話し合うことはない。だが今回の電話会談は単なる儀礼的挨拶ではなく、上述のメッセージは事実上「中米関係のより良い発展を促す」基調を定めた。トランプ氏には政治経験がなく、選挙戦中に内政、外交に関し議論のある発言を多くしてきたため、国際世論はトランプ氏が政権に就いた後の内政・外交政策について「不確定性」との表現を用いている。
多くの国がトランプ氏の「不確定性」に焦点を合わせる中、中国は慌てず落ち着いているようだ。中米関係にとって、トランプ氏の「不確定性」は主に具体的な対中問題に関してどのような態度や行動を取るかに表われる。だが、大きな趨勢と環境から見て、この「不確定性」は中米関係のより大きな範囲、長期間の「確定性」により制限される。
第1に、中米関係は本質的に互恵・ウィンウィンだ。国交樹立から37年間、中米関係は前向きに発展し続け、両国民に確かな利益をもたらし、世界と地域の平和、安定、繁栄を促進した。中米貿易の不均衡という問題も、両国の経済・貿易関係の互恵・ウィンウィンという本質を消し去ることはできない。したがって客観的に捉える必要がある。
第2に、中米両国の共通利益は溝を遥かに上回る。国益は国際関係の行方を決める最も肝要な要素だ。世界の平和と安定の維持、発展と繁栄の促進において中米は共に特殊で重要な責任を負い、広範な利益を共有している。両国間には戦略競争と具体的溝が存在するが、共通利益を圧倒するものではない。
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