「草木染め」または「植物染め」は天然の植物染料を使用して生地を染色する技術で、中国においては数千年の歴史を持っている。100年余り前から西洋の化学染料が主流になり、この伝統技術は徐々に失われていったが、重慶の「85後」(1985年~1989年生まれ)カップルが趣味を通して伝統技術を継承していきたいとして、現代風の草木染を製作した。
劉倩倩さんは取材に対して、「私とボーイフレンドの王剛は8年一緒にいる。大学生の頃、私はファイバーアートの専攻で、彼はファッションデザインの専攻だった。友達のちょっとした提案で、草木染を研究製作するというアイディアが生まれた」と話す。
草木染は植物の根、茎、葉、皮を温水の中に浸す過程で染液を抽出して生地の繊維を染料する方法で、1つの色調の中にも十数種類の色味にはっきりと分かれており、各染料の組み合わせをしっかりと把握する必要がある上、調合や作業条件を変えることでようやくマスターすることができる。発見から採集、実験を重ね、1年の時を経て現在はスカーフ、シーツ、衣類、タオル、リュックなどのアイテムを製作している。劉さんは、「引き続き既存のアイテムを研究し、少しでも素晴らしい製品を作り出し続けることで、草木染の工芸をだんだんと高めていき、もっと多くの人にこの伝統的な文化工芸を知ってほしい」と語った。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年3月8日