ロシアと日本の協力が「温度上昇」気味だが、中国は「焼き餅」を焼かないのだろうか。商務部(商務省)の沈丹陽報道官は29日に北京で行われた記者会見で、「中国はロシアと日本の経済貿易協力強化を楽観している」との見方を示した。中国新聞社が伝えた。
ロシアのプーチン大統領がこのほど日本の安倍晋三首相と会談した。日本メディアの報道によれば、双方はエネルギー、医療、極東開発など8分野で60件を超える協力プロジェクトを策定し、合意に調印した。資金は3千億元に達する。プーチン大統領は記者会見で、「ロ日両国には経済分野で大きな協力の可能性があり、今回調印された協力プロジェクトは両国の経済貿易協力を拡大し、両国関係をさらに発展させるものとなる」と述べた。
外部ではロ日の協力強化が中国・ロシアの関係に影響を与えるかどうかに注目が集まっている。沈報道官は、「中国は『ロ日の経済貿易協力強化を楽観する』と同時に、日本を含む他国とともに対ロシア協力を共同で展開し、相互利益とウィンウィンを実現させたいとも考えている」と述べた
沈報道官によると、「現在の中ロ経済貿易関係は急速に発展し、2016年に入ると二国間経済貿易協力に多くの新たな注目点がみられるようにもなった」という。
貿易方面で、中ロ二国間貿易は両国の対外貿易が全体として減少傾向を示す中で率先して下げ止まって回復傾向をみせ、中国はロシアにとって1番目の貿易パートナーの地位を引き続き保っている。貿易構造の最適化が続き、1~11月に中国がロシアから輸入した電気機器製品は前年同期比34.9%増加し、ハイテク技術製品は同15%増加し、農産品は同18.5%増加した。
相互投資も安定的に増加しており、これまでに中国企業が行った非金融分野の対ロシア直接投資は累計140億2千万ドル(約1兆6333億円)に上り、ロシアにとって4番目の投資由来国の地位を保つ。また両国の地方レベルの協力も深化を続けている。
沈報道官は、「今後の中ロ経済貿易協力は規模・速度型から質・効果型への転換が加速し、ハイテク技術、金融、農業、革新の各分野での協力が重視されるようになり、貿易構造の最適化が絶えず進み、新たな貿易成長源が育成され、双方向の投資が拡大し、二国間経済貿易関係のバランスのとれた発展が促進されることになる」との見通しを述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年12月30日
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