学生に日本語を教える島田さん(撮影・許魏巍)。 |
留学生と一緒にカレー屋は実現せずも武漢に残る
いろんな所へ行ったことのある島田さんであるものの、腰を据えるのに選んだのは武漢だった。
「武漢は福岡と季節や気温が似ており、緑もたくさんあり、空気がきれい。武漢には若者がたくさんおり、人と人との関係も温かい」と島田さん。結局、その留学生とはカレー屋を出す場所や内装などをめぐって意見が合わず、一緒に店を経営することはなかったものの、武漢に残ってカレー屋をオープンさせ、経営を続けてきた。
カレー屋の周辺には武漢大学などの大学がたくさんある。若者と交流できる場所として島田さんが選んだ場所だ。「店に食事に来た大学生から、日本語を教えてほしいと頼まれることも多く、僕にとっては交流の良い機会となっている。僕のことを信頼してくれている学生には感謝している」と島田さん。
若者から感動をもらい武漢で暮らし続ける
ここ7年、島田さんはたくさんの若者を助け、若者も島田さんにたくさんの「感動」を与えてきた。これも、島田さんが武漢に残って生活している理由の一つだ。17年9月、以前カレー屋に来たときに島田さんから日本語を教えてもらった高校生の閔さんは、他の地域に引っ越すことになり、わざわざ店に来て、島田さんが店の前で客を迎えている場面を描いた絵をプレゼントしてくれたという。その絵は現在、家の壁に飾っているという。
別の時には、ある男子学生が島田さんに日本語に関する質問をし、お礼にと、カレー屋のメニューに載せる写真の撮影を買って出てくれたという。また、ある女子学生は、簡単な日本語の会話を教えてもらうと、カレー屋の仕事を約1ヶ月間無償で手伝ってくれたという。島田さんは、「自分はとても意義のあることをしていると感じる」と誇らしげに語った。
今後について、島田さんは、「武漢でずっと暮らしたい。そして、最後は、がんばって仕事をし、世話してくれている従業員らに財産を分け与えて、自分を中国で埋葬してもらいたい。そうすれば、僕も中国の一部になれる」。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年11月10日
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