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中国5ヶ所目の南極基地建設で極地観測強国へ邁進

人民網日本語版 2017年11月22日14:27

北半球には初の寒波が訪れ、本格的な冬の到来となっているが、南極大陸は「温もり」を迎えている。極地観測船「雪竜号」は中国最大規模の南極科学観測隊を乗せ、目標エリアに向かっている。科学観測隊は今後約5ヶ月半に渡り、第34回南極科学観測の各種任務を遂行する。なかでも最も重要なのは、イネクスプレシブル島の新基地建設の事前準備作業だ。新基地が建設されれば、中国は南極に5つの基地を持つことになる。人民日報海外版が伝えた。

1984年に初の南極観測隊を派遣してから、中国の南極事業は33年間にわたり続けられている。一部の先進国もしくは南半球の地理的に有利な国と比べるとやや出遅れたものの、その発展は急速だ。基地建設を見ると、中国はすでに長城基地と中山基地、崑崙基地、泰山基地という4つの基地を建設し、稼働させている。南極大陸の面積は約1400万平方キロメートルで、地形及び気候環境が非常に複雑だ。基地をさらに建設し、そこを拠点としさらに豊富な研究データを蓄積することで、初めて南極に対する認識を大きく深めていくことが可能となる。南極科学研究強国の建設に力を入れる中国は、総合的な国力の発展と科学研究水準の進歩に伴い、既存の基地の建設と稼働の経験を踏まえた上で、新基地候補地を慎重に選び、建設することで、南極の科学観測空間をさらなる拡大を可能にしていく。

建設先選択は、新基地にとって最重要の問題だ。実際にこれは新基地の科学観測の主な方向、科学観測の成果の価値を大きく左右する。数年間にわたる数回の実地調査を経て、各方面の情報をまとめた上で、ロス海テラ・ノヴァ湾のイネクスプレシブル島を新基地建設先とした。ロス海は南極海が南極大陸に深く入り込んでいる海域であり、地球上の船舶が到達できる最南端の海域の一つでもある。エレバス火山など有名な火山、南極最大のロス棚氷がある。またロス海には南半球で最高緯度の海洋及び生態系があり、南極環境保護区内でシステムが最も整った地域だ。そのためここは科学観測のホットな地域となっており、米国、ニュージーランド、イタリア、ドイツ、韓国の基地が分布している。ここに基地を建設することで、自国の既存の基地との差別化を図り、さらに南極観測の世界的な重点及びホットな地域の空白を埋め、南極科学観測の国際協力を促進できる。

5ヶ所目となる南極基地は設計上、通年利用が可能だ。建設後は80人が夏を越し、30人が冬を越すことができる。規模は5500平方メートルで、半径300-500キロを科学観測できる。基地建設では主に、基地エリアの建築物の施設の建設位置を確定し、建設・輸送装備と航空保障システムを整え、科学観測設備を設置する。作業が順調に進めば、早くて2022年には完成すると見られている。(編集YF)

「人民網日本語版」2017年11月22日

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