「ヴィクトリアズ・シークレット」が中国市場進出に強い意欲

中国要素あふれる牡丹の花がデザインされたローブに身を包んだスーパーモデルたち（撮影・張亨偉）。

「ヴィクトリアズ・シークレット2017」ショーが20日夜、上海で華々しく行われた。今回はアジアで初めて行われるショーとなっている。1995年から現在まで、ヴィクトリアズ・シークレットのショーは米国本土以外としてはカンヌとロンドン、パリの3ヶ所で行われており、今回の上海は米国本土以外での4回目のショーとなる。中国新聞網が伝えた。

今年2月にヴィクトリアズ・シークレット直営の旗艦店が上海に初めて進出し、11月にはショーを上海で行うなど、同社は1年間で2度も中国で「大イベント」を行っていることからも、中国市場への進出の機会を虎視眈々と狙っていることが見て取れる。

データによると、中国のランジェリー市場の年間売り上げは1000億元（約1兆6890億円）以上で、市場規模は600億元（約1兆130億円）を上回る。このような巨大な消費力を目にして、ヴィクトリアズ・シークレットが中国市場進出に意欲的になるのも頷ける。

2016年、同社の親会社であるリミテッド社CEOのレスリー・ウェクスナー氏（78）は、「ヴィクトリアズ・シークレットの年度ショーは2017年、上海で行うかもしれない」と早くも公言していた。その目的は巨大な中国市場への進出だ。

同ショーは「中国スタイル」に敬意を払うため、今年のスーパーモデルが舞台裏で着るローブには、中国の代表的な牡丹の花のデザインをあしらい、華やかさを高めている。そのほか、ショーの中では、青磁デザインの衣装を着たスーパーモデルが登場する「青磁のエンジェル」のコーナーもわざわざ設けられた。

昨年のショーでスーパーモデルたちが身につけていた中国人形や獅子舞・龍踊り、京劇などをテーマとした衣装に比べ、今年は中国本土で「中国スタイル」も取り入れられ、より中国人にとって馴染み深いものとなった。「青磁のエンジェル」のコーナーが始まると、舞台の四方には青磁の模様がデザインされた幕が下りてきただけでなく、四方のスクリーンも青と白のカラーコーディネイトに統一され、登場したスーパーモデルたちはいずれも青磁の模様があしらわれたコルセット、ローブ、シューズ、手袋などのファッションアイテムを身につけていた。

このほか、今年のショーには、劉■（■は雨の下に文、リウ・ウェン）、奚夢瑶（シー・モンヤオ）、何穂（フー・スイ）、雎暁■（ジュー・シャオウェン）、陳瑜（チェン・ユー）、謝欣（シエ・シン）、王芸（ワン・イー）らの中国のスーパーモデル7人も参加し、ランウェイに登場する中国人モデルの数が史上最多となった。

当然、中国人の観客も、中国本土でのショー開催のために苦心したヴィクトリアズ・シークレットの期待に応えた。同ショー開催の3ヶ月前には、同社の微博（ウェイボー）のヴィクトリアズ・シークレット関連の記事の閲覧数が7000万回を超えただけでなく、開催1時間前には、上海メルセデスベンツ文化センターの外に長蛇の行列ができた。そのため、同ショーはもともと午後8時開始を予定していたが、多すぎた観客の入場時間に手間取り、最終的に午後8時20分からのスタートとなった。（編集YK）

「人民網日本語版」2017年11月24日