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故宮のボランティアにはどんな人がなれる? 伝統文化に強い関心が肝心 (2)

人民網日本語版 2018年01月17日13:27

ボランティア採用も「縁」が肝心

ボランティアの孫楚格さんと楊博雅さんは、90後の女性。17年8月に、故宮のボランティアファミリーの一員として働き始めた。ボランティアに選ばれたことについて、二人は「縁」と声を揃える。

出身地が同じで同級生の孫さんと楊さんは現在、北京の大学で大学院生として環境デザインを学んでおり、同じ寮に住んでいる。17年3月末、孫さんは連休を利用して遼寧省の実家に帰った。その途中の列車で、スマホでニュースを見ていた時、偶然故宮がボランティアを募集していることを知った。

「大学1年の時に、初めて故宮を見学し、とても感動した。自分の専門もアートと関係があり、当時、故宮の建築物や展示されている文化財に目を奪われた。そして、故宮を頻繁に訪れることができたらどんなにいいかと思った。ボランティア募集を見て、とても興奮し、寮にいた楊さんに電話をかけ、一緒に履歴書を送って応募した」と孫さん。

一方の楊さんも、元々故宮が大好きだった。子供の頃に遼寧省瀋陽市にある故宮にしょっちゅう行き、特に、宮殿の赤い壁や伝統的な琉璃瓦の屋根を見るのが大好きだった。そして、北京の故宮を見て、さらに感動したといい、孫さんから電話がかかって来た時、迷うことなく一緒に応募することにしたという。「私たちはすぐに履歴書を準備し、指定のメールアドレスに送った。応募締め切りまであと1時間しかなかった。私と孫さんはとてもラッキーだった」と孫さん。

ある高齢のボランティアに、「一生に1回しか故宮に来れない人もいる。そんな人をあなたが案内すると、その人の感じることに直接影響し、その人は家に帰ってからもいろんな人に聞いたことを話すだろう」と言われたことに感動させされ、その言葉を今でも覚えているという孫さんは、「それを聞いて自分の仕事はとても神聖で、意義のあることだと感じた」と語った。

ボランティアチーム立ち上げ13年 220人体制に

故宮博物院の単霽翔・院長によると、故宮のボランティアチームは04年12月に立ち上げられ、17年で13年目を迎えた。「過去13年を振り返ると、登録されたボランティアの数は延べ約3000人。様々な業界、様々な年齢層の人がおり、仕事の内容は解説や案内、教育プロジェクト、PRなど。社会にサービスを提供した時間は累計13万時間で、延べ約60万人にサービスを提供した」。

単院長によると、17年、故宮のボランティアチームには220人が在籍した。博物館のボランティアとしては220人というのはそれほど大規模ではないものの、故宮博物院のボランティアは終始ハイクオリティのサービスを提供することを目指している。過去1年間、220人のほぼ全員が、年間72時間はボランティアとして活動するという約束を守り、館内の特別館、特別展の解説、イベント時の案内、コミュニティや学校でのPR、教育活動プロジェクトなどに累計1万4722時間30分を費やし、延べ8万8142人にサービスを提供した。それらの数字は近年で最多だ。また、故宮博物院は現在、ボランティアチームの育成を一層重視しており、ボランティアを対象にした見学、研修などを1年で20回以上企画した。(編集KN)

「人民網日本語版」2018年1月17日


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