米国の環境保護NPO「EWG」はこのほど、「最も汚い12種類の果物」を発表し、イチゴが3年連続でトップになった。人民網が伝えた。
いわゆる「最も汚い12種類の果物」とは、EWGが米農務省(USDA)の農薬データバンクプログラム(Pesticide Data Program、 PDP)に基づき毎年発表している、参考資料の一つだ。PDPは1991年より毎年、野菜と果物の残留農薬量を検査している。検査のサンプル量は7000以上だったが、年々増加し現在は毎年1万以上になっている。
分かりやすく言うと、これらの果物が安全か否かの基準は「残留農薬が検出されたか」ではなく、「どれほどの量が検出されたか」でもなく、「基準値を上回る残留農薬が検出されたか」だ。そのため、残留農薬が検出されるかは、検査の技術と密接に関連している。現在の検査技術の多くは極めて先進的であり、栽培地の遠くにある水や空気に含まれる微量の農薬も検出される可能性がある。そのため、残留農薬が検出されたからといって、これらの食物が健康を損ねるとは限らない。残留農薬量の基準値を無視して危害にばかり目を向けても、全く意味がない。
PDPの検査結果によると、一般的な果物に含まれる残留農薬については心配する必要がない。しかし、EWGは「量なくして毒性を語れない」という基本的な毒理学の概念を認めず、さらに「EPAの残留農薬量の基準値を下回れば健康を損ねることはない」という共通認識についても認めていない。彼らは6つの指標に基づき評価しているが、うち5つは「残留農薬の検出」と「検出された種類」に関するものだ。量と関連する唯一の指標は「平均最大残留農薬量」であり、各農薬の残留量の基準値を無視している。そのため、「最も汚い果物ランキング」は科学的ではない。日常生活において、農薬を使用しているか否かに関わらず、十分に洗い、衛生に気をつけることが必要な食品安全習慣であることを忘れてはならない。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年5月9日
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