中国科学院リモートセンシング・デジタル地球研究所が発表した情報によると、同研究所の何国金氏が率いる研究チームはこのほど、世界で初めて分解能30メートル級分布図「Global Annual Burned Area Map(GABAM)」を入手し、公開した。「GABAM」とは世界・地域の炭素循環及び気候変動などの研究に必要な重要データの一つだ。衛星リモートセンシング技術は、地域における「GABAM」の空間分布状況を速やかに入手するため、効果的な手段を提供する。NASAや欧州宇宙機関などもこれまで、各種衛星リモートセンシングデータに基づく世界スケールの「GABAM」情報商品を発表していた。その空間分解能は250メートルから経度・緯度1度(約100キロ)とばらつきがあり、うち欧州宇宙機関が今年2月に発表したものは250メートルで最高の精度となっていた。
何氏のチームは国家重点研究開発計画課題「大スケール世界変化データ商品迅速生成方法」のサポートを受け、約2年ちかくをかけた科学技術の難関突破を経て、複数の衛星データに基づき世界の高精度「GABAM」及び「非GABAM」サンプルバンクを構築した。さらに機械学習とビッグデータ分析技術を利用し、世界の「GABAM」高精度自動化抽出アルゴリズムの開発に成功し、最終的に世界初の分解能30メートル級世界「GABAM」商品を入手した。同時に同チームは高分1号、中国・ブラジル地球資源衛星04星など中国国産衛星データと結びつけ、精度の検証を行った。その結果、世界初の分解能30メートル級世界「GABAM」リモートセンシング商品の全体的な精度は、約93.92%となった。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年5月14日
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