お見合い情報をチェックする人々(撮影・張勇)。 |
人類は生物としての存在だけではなく、その一人一人がデータリンクとしての存在であるという考え方をすでに多くの人が受け入れている。たとえば、「30―35歳の男性、観光関連サイト閲覧が趣味、ミリタリーブーツ好き」、「25―28歳の女性、ブランドバッグのサイト閲覧が趣味、米国ドラマファン」といった具合だ。中国青年網が伝えた。
ビッグデータが実現できる事柄に対する人々の期待は、ますます膨らんでいる。なかにはビッグデータは、私が「おそらく気に入るだろう」という商品を薦めてくれるが、それならば「私のユーザーとしての特徴に基づき、私が最も気に入りそうな将来のパートナー探しを手伝ってくれるのだろうか?」と考える人までいるほどだ。こうした期待をうけて、ビッグデータはすでに童話にでてくる「魔法の鑑」のような存在となっている。
厳◆さん(◆は草かんむりの下に倍)にとって、彼女の生涯の伴侶を探す上で、科学技術の力はすこぶる大きかった。インターネット業界で働く彼女は、ネットでパートナーを見つけた。彼女は、コミュニティサイト「豆瓣(douban)」で、婚活ソフトを利用したいと考えている人々に対し、理想の伴侶とどうしたら出会えるかについて丁寧に指導している。彼女は、「自分自身の婚活に対するハイテクの貢献率は3~4割に上った」と話す。
厳さんは、27歳の時に海外から帰国して働き始めたが、同時に、「結婚相手を探すべき年齢に達した」ことを自覚した。彼女はこの年、14~15人の男性とお見合いしたが、その半数以上は、オンラインでお見合いまで進んだ相手だった。
厳さんは、写真を一目見ただけで、付き合ってみたいという思いが失せた相手が多かったという。そこで彼女もプロフィール画像を、見栄えのいい写真に交換。婚活アプリや婚活サイトは、親戚や友人の紹介で知り合う相手より、第一印象がより重要となってくる。試行錯誤をしばし繰り返した後、彼女は、自分に対する相手の関心度を左右する鍵となるのは、プロフィールであることに気付き、幾度となく自分のプロフィールを書き直した。
アプリデザイナーである厳さんは次第にオンライン婚活は就活と同じだと感じるようになったという。まず、大まかな目標を設定し、履歴書を出し、返事を待ち、面接試験を経てテスト採用に進む。満足すれば仕事を続け、自分に合わないと感じたら辞退して別の仕事を探す。
ビッグデータによる婚活では、「ネガティブリスト」を設けることは当然のことのようだが、婚活プラットフォーム「有縁網」で広報を担当する郭良氏は、「婚活を進めていく上で実は『こんな人はNG』という要素は、さして重要ではないと人々は感じ始めている。なぜなら結婚にこぎつけたユーザーが選んだ相手が往々にして『ネガティブリスト』にある特徴を備えているケースが多々見受けられるからだ」とコメントした。
このような状況を踏まえ、「有縁網」では、女性ユーザーのために、「フィルター」というプロセスを設けている。女性ユーザーは、3つから5つの質問を出すことができる。例えば、「細かいことにこだわらないタイプですか?それとも完全主義者ですか?」や「恋人がセクシーな格好をすることを気にしますか?」、「金遣いが荒いタイプですか、それとも節約タイプですか?」といった質問だ。これら二者択一問題に正しい答えというものはない。女性ユーザーは男性ユーザーの答えを総合的に判定し、付き合いに進むかどうかを自分で決定することができる。
「学生はNG」、「エンジニア関連の仕事に就いている人」といったように、厳さんにとっての「ネガティブリスト」と「ポジティブリスト」は、極めて明確だった。
婚活ツール使った婚活を1年あまり続けた彼女は、婚活サイトでその後、夫となった男性に出会った。彼女と同じ大学の学部卒業生だった彼と1年あまりの交際期間を経てゴールインし、子供も誕生した。
厳さんは、「ビッグデータは、ハード面での条件にもとづき結婚相手候補を弾く手助けをしてくれるが、性格については、自分が相手と直接交流することで初めて理解できる」と話す。
郭氏は、「結婚相手を探す方法がどのようなものであろうと、長い間続いてきたプロセスは、簡単には打ち破ることはできない。ビッグデータなどのツールは、これらのプロセス上での効率を高めることができるだけだ」と指摘した。
ビッグデータが婚活の一助となるか否かに関わらず、仲人、結婚紹介所、親戚・友人による紹介など従来の婚活には、すでにインターネットというDNAが組み込まれたことは間違いのない事実といえよう。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年6月6日
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