英国ドラマ「ブラックミラー」に、ある男女がテクノロジー企業主催の合コンを通して知り合い、その企業は2人のビッグデータを収集してバーチャルキャラクターを作成してコンピューターのシステムに入れ、他のバーチャルキャラクターと合コンしたり、デートしたり、一緒に暮らしたりさせるというシーンがある。中国放送網が報じた。
コンピューターは、その男女に1000回、それぞれいろんな人とデートさせるが、結局99.8%の確率で二人は「もとさや」に戻る。その後は想像通り、企業が現実の世界で2人にデートさせるとすぐに意気投合し、最終的に結婚するという展開となる。
ビッグデータにより、一人の人を完璧に再現することはまだ不可能であるため、ドラマのシーンを現実の世界で実現させるにはまだ時間がかかるだろう。しかし、ビッグデータを利用した合コンという試みはすでにスタートしている。例えば、あるテレビ局で放送が始まった新しいお見合い番組は、ビッグデータを利用している。
似た者同士をマッチングして成功率向上
ビッグデータを利用してどのように男女をマッチングさせるのだろう?ビッグデータニュースポータルサイトのチャイ文静(チャイは曜のつくり)最高執行責任者(COO)によると、「まず個人情報を収集する。例えば、個人の微博(ウェイボー)の情報や見たことがあるサイト、好きな食べ物、映画などは、ネット上に足跡が残っている。その後、アルゴリズムを通して、その人の恋愛観や結婚観、趣味、習慣、経済状況などのマッチングを行う」という。
中国工業・情報化部情報センター工業経済研究所の于佳寧所長は、「性格や条件、相手に求める事などが似ている人をマッチングすることで、マッチング成功率を上げることができるが、データの出所には注意しなければならない」との見方を示す。
そして、「ユーザーが自分で記入したデータである場合、実際とは異なる可能性がある。なぜなら、自分の事を描写する際、実際より美化する傾向があるからで、実際とは少し異なる仕方でその日常生活が反映されている可能性がある。一方、インターネットを基にしたビッグデータの場合、より実際に近い状況が反映されている」とする。
人の感情は量化できる?
結婚するなら、考え方や見方が同じであるほうが良いが、ビッグデータは人の感情を描くことはできないという声もある。この点について、チャイCOOは、「実際には、人の感情は量化できる。なぜなら、人の感情を通してその人の今後の行動を予想できるから。分析できるデータサンプルが十分あれば、その行動を予想できる。そのため、ビッグデータを合コンや交際相手探しに利用するというのは、十分可能」との見方を示す。
そして、于所長は、「ビッグデータはその過程でマッチングの役割を担っており、その効率を向上させるだけで、本当の愛を見つけることができるかは、やはり本人にかかっている。長期的に見れば、人の心は本当に複雑で、最終的に結婚できるかは、ビッグデータを通して計算できるものではない。それは、男女双方の誠意と長期にわたる努力にかかっている」と付け加えている。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年2月24日
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