「日本工芸品の形態・伝統と工芸」ツアー展が7日、吉林省長春市で開幕した。日本伝統工芸品にまつわる展示会が中国東北部の同市で開かれるのは今回が初となる。中国新聞網が伝えた。
今回の展示会は長春市人民政府外事僑務事務所、日本国際交流基金会、在瀋陽日本国総領事館の共催により実現した。
主催者によると、メインで展示される展示品は日本の「伝統的工芸品産業振興法」で指定された「伝統工芸品」となる。
在瀋陽日本国総領事館の石塚英樹総領事は、「これらはもとより日用品として使われていた実用性のある工芸品だ。職人が陶芸や染織、金属工芸品、漆器、木や竹の工芸品、紙などの原材料の特徴を生かし、巧みな技術や手法を採用したことで生まれた便利さと美しさを兼ね備えた数々の工芸品が展示された」と話した。
日本では明治時代に産業の近代化が行われ、それまで手作業で作ってきた工芸品が主流だったが、機械の導入により、大量生産を目的とした工業商品へと変わっていった。しかし、明治時代以降は機械工業化の発展が続いていたにも関わらず、日本各地で工芸品の製作を手がける町工場が、少ない生産量の中でもなんとか生き残ってきた。これにより優秀な職人が育まれただけでなく、こういった町工場の職人の中から、多くの個性的な工芸品を作る工芸作家が誕生した。
石塚総領事は、「中国ツアー展にて展示された日本の伝統工芸品は、日本の工芸分野全体の深みと品質の高さを示している。ツアー展は日中双方の工芸文化などの分野における民間コミュニケーションや協力にポジティブな効果をもたらすだろう」と語った。(編集TK)
「人民網日本語版」2018年6月12日
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