韓国で制定後初となる「慰安婦被害者をたたえる日」を迎えた今月14日、ソウルや釜山(プサン)、大田(テジョン)などで関連の記念行事が行われた。また、中国で昨年公開された「慰安婦」をテーマにしたドキュメンタリー「二十二」が韓国でも公開された。
元慰安婦49人が眠る韓国中部・忠清南道天安市の国立墓地「国立望郷の丘」で、「慰安婦被害者をたたえる日」関連の式典が開催された。14日、文在寅大統領は、元慰安婦や市民団体、役者、学生など400人と共にそこに集い、献花、詩の朗読、黙祷などをすることで、49人の追悼を行った。
1991年8月14日、当時67歳だった元慰安婦の金学順さんは、沈黙を破り、悲惨な自分の経験を初めて世界に伝え、旧日本軍が第二次世界大戦中に犯した戦争犯罪を明らかにした。その後、たくさんの元慰安婦が、韓国や日本など世界各地の街中や会場、裁判所で、真相を語るようになった。昨年11月24日、韓国の国会は「元慰安婦に対する生活安定支援や記念事業などに関する法律の改正案」を可決し、8月14日を「慰安婦被害者をたたえる日」に制定した。
元慰安婦の李容洙さん(91)は、「私は生きた証人」とし、「この27年にわたって、仲間と一緒に、日本大使館の前で何度も抗議活動を行い、日本に対して、過去の罪を認め、謝罪し、法律的賠償を行うよう求めてきた。若い世代が努力し、戦争が二度とこの地で起きないようにしてもらいたい」と話す。
韓国の国民は、これまで無関心だった国が、今では関連する記念式典を開いたり、「慰安婦被害者をたたえる日」を制定したりしていることは大きな意義があると見ており、社会の注目を集め、支持されている。
慰安婦を題材にした韓国映画「ヒストリー」のミン・ギュドン監督は取材に対して、 「現在、韓国で政府から国民まで、多くの人がこの問題を重視し銘記するようになっているのを見ることができ、とてもうれしい。中国や韓国では、映画やドキュメンタリーを通してこの問題が記録されているが、それも、共にその悲劇を二度と繰り返してはならないと銘記するためだ」と語る。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年8月15日
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