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日本の女子大生からの「恋愛」質問に対する中国外交部報道官の答えは?

人民網日本語版 2018年12月21日17:10

中国外交部(外務省)の報道官というと、堅実な仕事をして、どんな質問にも鋭く、的確に答えるというのがそのイメージだ。しかし今月19日、大阪大学で行われた交流会に出席した中国外交部(外務省)新聞司の陸慷報道官に、ある日本の女子大生が恋愛に関する質問を投げかけ、出席者らがヒヤッとする一幕があった。環球網が報じた。

交流会で、ようやく手に入れた貴重な質問の機会に、関西外国語大学の女子大生・久保さんは、「私には中国人の友達がたくさんいて、友達たちにはよく『中国人の彼氏を作るといいよ』と勧められます。私も、中国の男性は女性にとても優しいと思います。実は私のある友達は中国の男性と付き合っていて、2人はとても仲が良いのですが、友達の両親は交際に反対しています。どうやってその両親を説得したらいいと思いますか?」と、真剣な目つきで陸報道官に質問。この質問に、会場を埋め尽くしていた中国人と日本人からは思わず苦笑が漏れていた。

大阪大学での交流会は、中国広報文化外交協会率いるシンクタンク・メディア団の訪日期間中に行われた民間外交活動の一つで、陸報道官のほか、在大阪中国総領事館の李天然大使級総領事やメディア団のメンバーらが、関西エリアにある大学の大学生らと直接交流を行うというイベントだった。

大阪大学

日本の大学生たちからは、中国経済の動向や陸報道官は日本のどこを旅行したいかまで、バラエティーに富んだ質問が挙げられた。しかし、女子大生から、外交部の報道官に恋愛に関する質問が出るとは、誰も予想していなかった。

陸報道官は本職の外交とは全く関係のない質問を拒否するかと思われたが、質問に対し、「あなたの友達は正しい。中国の男性は確かにとても優しい。例えば、私の後ろにいる2人の通訳はイケメンですよね。あ、でも、彼らは既婚者なので、その気にならないように」と答え、会場は爆笑に包まれた。

さらに、「中日間の国際結婚については、日本社会がどう見ているのか分からないが、比較的オープンだろうと思う」と話し、さらには「大人の男性」としての経験からアドバイスを展開、「中国でもこの問題についてはオープン。中日の国際結婚というと、思い浮かべるのは何と言っても福原愛さんと台湾地区の江選手のこと。もちろん、日本の男性がやさしくないと言っているのではなく、結婚というのは2人の思いが一番大事で、国籍といった問題は障害にはならないと、私は思う。ただ私もその両親をどう説得したらいいかは分からないが、カギは彼氏が握っているだろう。彼が彼女の両親に娘さんを彼と結婚させても安心だと証明する必要があるだろう」と丁寧にアドバイスした。その後、陸報道官は、日本人女性と結婚して25年になる中国人のメディア関係者の男性を呼び、その経験を語らせ、会場はとてもあたたかい雰囲気に包まれた。

毎日行われる定例記者会見で、陸報道官は常に簡潔で要点をついた発言をし、その発言内容も非の打ちどころがなく、無駄なことは一切言わないが、必要なことはすべて発言するため、その評価は高い。しかし、今回の女子大生の質問に対しては普段とは全く異なる気さくな一面を見せた。

この日、メディア団一行が吹田市にある大阪大学の会場に入った際、関西エリアにある大学の教員や大学生数百人が大きな拍手で出迎えた。

会場にいた日本の大学生たちの服装も中国側を驚かせた。ほとんどの大学生が「I love China」と印字された白いTシャツを着ていたからだ。一部の学生は、最近中日が共同で開催した日本の青年1000人が訪中する活動に参加したのがきっかけに中国好きとなり、そのほかの学生も純粋に中国に対する好感を示すためにこのTシャツを着用したのだという。

しかも、会場にいた大学生の多くは、交流会に出席するためにわざわざ和歌山大学や神戸大学などから大阪大学に来ていた。出席した理由を聞いてみると、「日本で本当の中国について知れる機会は少ない」といった答えのほか、「ネット有名人に会えるから」という答えが返ってきた。

ここでいうネット有名人とは、いつも厳しい表情の中国外交部の陸報道官とCCTV国際チャンネルの任永蔚首席記者のことを指しており、実は日本にはたくさんの「ファン」がいるのだ。

観光について専門に学ぶある学生は、陸報道官に「お勧めの中国の観光スポットを教えてほしい」とし、さらに、「万里の長城のような有名どころではなく、あまり知られていないニッチな観光スポットがいい」と、細かい注文を付けた。

陸報道官はその質問にまじめに回答した後で、「反対に日本のおすすめ観光スポットを教えてくれないか」と聞き返した。その予想外の質問に、その学生はしばらく考えた後、「僕の出身地である広島の宮島神社」と回答。

それに対して陸報道官は、「そこにはもう行ったことがあるので、他におすすめのところはないか?」とさらに質問を重ねると、その学生は返答に詰まってしまい、「では僕の実家にいらしてください。我が家でもてなします」と苦し紛れに提案していた。

会場では一部非常に敏感な質問も挙がったものの、交流会は全体的に和やかなムードで行われた。

こういった広報文化外交を通じて、両国の国民の距離とは縮まっていくのだろう。創価学会の内田雄二氏は、以前に胡耀邦総書記の招きで中国を訪問した日本の青年3000人のうちの1人で、その時の経験を通して「中国は素晴らしい国だ」という確信を強めたという。そして、その後の30年間、日本の中国人留学生を熱心にサポートし続け、中日友好のためにたゆまぬ努力を続けてきた。さらに、娘を中国に留学させることで、彼女が「次の世代の日中友好の懸け橋になることを願っている」としている。

今回の交流会に参加した日本の学生の中からも、将来の「内田氏」が生まれるかもしれない。

これからの道のりも平坦ではないかもしれないが、中国の李克強総理が日本を訪問し、日本の安倍総理が中国を訪問するなど、中日関係の改善の兆しに、期待が高まっている。今回の大阪大学での交流会を通しても、中日関係が改善し、春が訪れていることを確かに感じ取ることができた。

次の世代の中国人と日本人の信頼と友好が、中日関係に一層明るい未来をもたらしてくれることを願っている。(編集KN)

「人民網日本語版」2018年12月21日

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