ソニーは、中国においても誰もが知っているブランドで、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが発売元のゲーム機・プレイステーションは中国でも高い人気を誇っているが、中国のスマホやパソコンゲーム市場と比べると、家庭用ゲーム機の認知度はまだ低く、既に成熟している欧米や日本のゲーム機市場とも差がある。加えて、販売ルートの確立から知的財産権、ソフトウェア・ハードウェアのローカライズなどをめぐる問題も山積みで、プレイステーションの中国における発展の道は依然として険しい。
また、80年代に日本の家電メーカーが中国に進出した時とは異なり、家庭用ゲームが正式に中国に進出したのは、モバイルインターネット時代に突入してからのことで、若い世代の消費者は「目が肥えて」いる。そのため、添田総裁は、「市場は発展し、周辺の商業環境も一層改善されている。そして、ユーザーと私たちの産業がもっと融合しやすくなっている。そのため、ユーザーという側面、産業の発展という側面、市場の育成という側面から見て、ソニーのゲームは、中国国内市場に非常に良い積極的な効果をもたらすことができると思う」との見方を示す。
添田総裁は、技術が発展するにつれて、ハードウェア製品と娯楽コンテンツが常に産業を前進、発展させる主要な原動力になっていると考えている。ソニー・インタラクティブエンタテインメントはこの2つの分野で、チャレンジとイノベーションを続けており、これもソニーの商品が中国の若い消費者の心をつかんでいる原因だ。
改革開放から40年、不足の経済だった中国は高い品質の発展の道を歩むようになり、文化・娯楽の消費も同じ道をたどるようになっている。インタビューの中で、添田総裁は「品質」という言葉を何度も使い、「中国のゲーム産業は既に数の追求から、質の追求に、模倣・コピーから独自のイノベーションへと変化を遂げ、新しい発展の段階に入っている。中国には十分なアイデアがあるので、良い人材が蓄積されていると確信している」と語った。
そのため、添田総裁率いるチームは、時宜に応じた「中国之星」計画を打ち出し、この計画を通じて、中国国内のオリジナルゲーム作品やチームをサポートし、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのプラットフォームを通じて、中国のオリジナルコンテンツをPRしている。なかでも大ヒットアニメ映画「西遊記ヒーロー・イズ・バック(原題:西游記之大聖帰来)」のゲーム版は、中国発のゲームで中国文化を熟知している添田総裁も期待を寄せている。
「このゲームの主なアイデアは映画『西遊記ヒーロー・イズ・バック』から来ている。このゲームを一緒に開発した目的は、中国発の題材を選んで、世界のプレイステーションユーザーに、ハイクオリティのゲームを提供することだ」と添田総裁。
このゲームの発売が発表されると、中国のゲーマーの間で大きな話題となっている。このゲームについて、添田総裁は、「中国発のスーパーヒーローが世界中のゲーマーの間でも人気を博すことになると信じている。『ヒーロー・イズ・バック』が中国国内でも、海外でも好評を博し、大ヒットすることを期待している」と述べた。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年1月16日
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