2018年には輸入関税がたびたび引き下げ調整され、第1回中国国際輸入博覧会が開催されるなど、一連の力強い輸入拡大政策に活性化されて、中国の輸入額は初めて2兆ドル(1ドルは約108.3)を突破し、過去最高を更新した。17年から18年までの間に、中国の輸入額は2千億ドル以上増加し、増加分だけでスイスの年間輸入額にほぼ匹敵した。
中国国際貿易促進委員会国際貿易研究部の趙萍部長は、「特色ある質の高い物品・サービスの輸入を拡大し、中国国内の消費の選択肢を広げることは、現在の消費バージョンアップの流れに合っただけでなく、消費構造のバージョンアップの歩みも加速した。これと同時に、中国は輸入拡大によって大国としての責任をより多く引き受けたのであり、世界が中国の発展のメリットを享受できるようになった」と指摘した。
輸出入の多様化促進について、今回の会議ではさまざまな措置が打ち出された。これには、より多くの国の企業と高標準の自由貿易協定や地域貿易協定を締結するよう積極的に推進することのほか、国境を越えたEC総合試験区の拡大の研究、企業の国際営業販売ネットワーク整備の奨励、国際市場のニーズに対応した製品輸出の推進、輸出の積極的な増加、輸出入のバランスの取れた安定的で健全な発展の促進なども含まれる。
注目されるのは、今の中国が周囲に足場を置き、「一帯一路」に波及し、世界に向かう高標準の自由貿易区ネットワークの構築を加速させていることだ。これまでにASEAN、シンガポール、パキスタンなど10を超える「一帯一路」沿線のエコノミーとの間で自由貿易協定を結び、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉を積極的に推進し、イスラエルやスリランカなどとも自由貿易交渉を進めている。
商務部の王受文副部長はこのほど、「今年の中国は自由貿易区の建設を引き続き加速し、自由貿易協定の役割を積極的に発揮させる。企業の多様化した市場の開拓を支援し、物品とサービスの輸出入をより大規模に増やしていく」と明らかにした。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年6月14日