科学者によると、住むのに適した星には、水と適切な温度と大気が必要なだけでなく、磁場も必要な条件だという。「科技日報」が伝えた。
世界最大の口径をもつ電波望遠鏡である500メートル球面電波望遠鏡(FAST)が太陽系外の宇宙を観測し、地球から約100光年の範囲内で地球のように磁場をもった惑星を探査し、地球外生命の探査に力を貸す。最近、中国やフランスなどの天文学者が科学誌「天文と天体物理学研究」にこのような観測探査計画を発表した。
中国科学院国家天文台の研究員でFASTチーフエコノミストの李■(草かんむりの下に的)さんは、「惑星に磁場があれば、主恒星の恒星風の作用により、電磁放射が生じる。特に伝播の周波数スパンが広い周波数帯でそうなる。さらに地上の電波望遠鏡についていえば、大気圏は『透明』で、つまり宇宙からの電波信号はエネルギーが低く、波長が長く、大気圏を通り抜けるときに散乱しにくく、まとまった情報を維持したままで地上の望遠鏡の2つの『目』によってキャッチされるということだ」と述べた。
李さんは続けて、「FASTの最大の優位性は電波信号をキャッチする総面積が大きく、感度が高いことだ。FASTはすでに感度を極限まで高めているが、口径に制約があるため、太陽系外の惑星を観測する際の解像度が理想的な水準には達していない。私たちはFASTの拡張建設を行い、空間解像度を10-100倍高めたいと考えている。現在の計画では口径5メートルのアンテナと簡易キャッチユニットを採用し、既存の球面の周囲に設置して密集型ネットワークを構築し、元々ある300メートル規模の有効基線を数十キロメートルに拡大する。コスト軽減のため、拡張するユニットそれぞれにデジタル信号の処理装置を設置することはせず、光ファイバーを利用してキャッチした電波信号を直接FASTの総処理装置に伝送する。こうすれば、『天眼』の弱い発信源に対する反応性が大幅に向上し、『視力』がさらに高まる」と述べた。
FASTが太陽系外の惑星からの電波信号をキャッチするようになれば、人間が暮らすことのできる太陽系外惑星の探査の新しい窓が開かれたことになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年8月5日