中国の次世代衛星電気推進システム、軌道上で検証へ

人民網日本語版 2019年12月31日13:29

「実践20号」衛星の打ち上げ成功に伴い、同衛星に搭載された「LIPS-300」イオン電気推進システム(以下「同システム」)も宇宙の旅を開始した。新華社が伝えた。

510研究所電気推進事業部部長の耿海氏によると、同システムの推力はLIPS-200イオン電気推進システムの5倍に当たり、速度は毎秒3万5000メートル以上にのぼる。軌道上での応用は、南北位置保持という単一的な任務から衛星の軌道変更、姿勢保持、モーメンタムホイール取り外しなど複数の任務に拡大する。今回の飛行検証は同システムの初の軌道上検証で、中国5kW級電気推進システムにとって初の軌道上検証でもある。

自動車のエンジンと同じく、推進システムは宇宙船のコアのサブシステムの一つだ。宇宙船の宇宙における姿勢調整、軌道制御などの操作は、推進システムが提供する動力を必要とする。従来の推進システムは化学燃焼による排出ガスで推力を発生させていたが、電気推進システムは高速の帯電粒子を噴出することで推力を発生させる。

耿氏は「同システムの開発は容易なことではなかった。研究者は40年以上前の技術研究を基礎とし、多くの技術の進展を実現した。高電圧・大出力電源技術の宇宙航行環境における長期間・高信頼性使用などの難題を解消した」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年12月31日

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