5月初週の映画興収約145 億円 02年1年間の興収に相当=中国 (2)
■今年すでに2回塗り替えられた1週間の興収記録
2013年に入り、中国映画市場の奇跡的な現象はすでに何回も現れている。2013年元旦を迎えた第1週目の連休では、1週間の興収が5億元(約83億円)に達し、第7週目(2月11日-17日)の春節(旧正月、今年は2月10日)期間には周星馳(チャウ・シンチー)監督の「西遊・降魔篇」の記録的大ヒット(初周の興収5億6700万元<約92億9600万円>)により、全国興収は8億5700万元(約142億2620万円)、集客動員数は2200万人を超える新記録を達成した。
しかし、この記録が5月1日(メーデー)の連休に早くも塗り替えられるとは思いも寄らなかった。これからみると、次は夏休みシーズンに記録が塗りかえられることになるかもしれない。
■1週間の興収が2001年1年分に相当
2002年に張芸謀(チャン・イーモウ)監督の「HERO」(原題:英雄)が中国国内で2億5000万元(約41億5千万円)の興収を挙げるという奇跡を創った。2002年の全国興収は9億5000万元(約157億7千万円)、2003年には11億元(約182億6千万円)に達した。現在の1週間の興収が11年前の1年間の数字に相当する。
過去のデータを見返してみると、この5年間の中国映画市場の興収の増加ぶりには驚かされる。
2009年、張芸謀監督の「サンザシの恋」(原題:山◆樹之恋)が全国1週間の興収2億元(約33億2千万円)の新記録を塗り替えた後、2010年にはジェームズ・キャメロン監督によるSF巨編「アバター」が1週間の興収3億元(約49億8千万円)を突破し記録を塗り替えた。同年の年末には、姜文(ジャン・ウェン)監督の「さらば復讐の狼たちよ」 (原題:譲子弾飛)と馮小剛( フォン・シャオガン)監督の「狙った恋の落とし方2」(原題:非誠勿擾2)の大ヒットにより、1週間の興収は4億7400万元(約78億6840万円)に達した。2012年には3D版「タイタニック」がレトロブームを起こし、1週間の興収がついに「5億元」(約83億円)時代に突入した。そして、同年の年末に「泰●」(Lost in Thailand)とジャッキー・チェン主演・監督の「ライジング・ドラゴン」(原題:十二生肖)などの正月映画の好調ぶりを受けて、1週間の興収は6億元(約99億6千万円)を突破した。それから、ほんの数カ月後の現在、1週間の興収が9億元に達したのだ。