2014年4月30日  
 

中国の夢健康知恵袋 企画集 日本からニイハオ!

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中日社会問題の専門家、法学博士の張荊教授を訪ねる (2)

 2014年04月30日17:36
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卒業式を終えて、福田雅章先生と記念写真を撮る。

■アルバイトで日本の下層社会に

――日本留学の中国人はまだ少なかったのではないですか。

 1990年代初め頃、中国人の日本留学はまだ多くありませんでした。80年代や90年代は、海外留学先の人気は米国やカナダ、英国などの欧米の国で、私の同級生、特に北京の友人には強い欧米志向がありました。私が日本に行ったのは偶然で、例外です。それでも日本語をきちんと勉強しようと決めてから、日本文化に惹かれて行きました。訪問学者から留学生に身分を替えて、努力をしてトップの成績で一橋大学に入学しました。

――留学当初、日本の環境や日本文化に慣れない所はありましたか。

 たくさんありました。中国と日本の文化的な違いはやはり大きく、また私はそれまで日本に関心を持っていなかったためです。日本に来て明治大学の訪問研究員となりましたが、訪問研究員に給与は出ません。そこで私も、学習と並行してアルバイトをしました。日本の下層社会にアルバイトで身を置くと、大学では感じないストレスを感じます。最初は仕事を見つけるのも難しく、見つけてもなかなか何もできません。また日本人は何をしても真面目で、大体で通じる中国人とは違います。日本では勤務中はいつも仕事をしていなければならず、少し休むと誰かが声をかけてきます。みんなが「模範的労働者」といったところです。

 チョコレート工場でアルバイトをしていた時のことです。バレンタインデー前の2、3カ月の短期のアルバイトです。工場のほかの労働者は障害者ばかりで、健常者の私はすぐに仕事を終えてしまいました。そこで私は立って休んでいたのですが、暇があったら機械をふくなどして、手を休めないようにと注意されました。また箱にアメを6個ずつ入れる作業があったのですが、私は片手で6つ入れてしまえば簡単だと思っていました。でもほかの人は片手で3つずつ両手を使って詰めており、私もそうしなければならないと言われました。私は理不尽だと思いましたが、ライン長とだんだん親しくなるうちに、ここで働いているのは障害者なので、あまり速く仕事をしすぎるとプレッシャーを与えることになる、ここでは集団作業をしているので同じ速度を保たなければならないのだと教えられました。日本人は真面目なのでサボってもいけないが、ほかの人にプレッシャーを与えるとチーム全体の和を乱すので、速すぎてもいけないと言うのです。またアメを数えるにも、片手で6つつかむよりも3つつかんだ方が間違いを起こしにくいとも言われました。中国人ならアメが1個多かろうが少なかろうが構わないと思ってしまうところですが、日本人はどんなことでも真面目にやります。日本でのアルバイトはとても意義のある経験になりました。

■交流で変わる相手への見方

――日本と日本人に対する見方は留学前とどう変わりましたか。

 中国人留学生が日本に行く時、日本に対する見方は人それぞれ違い、その見方も環境によって変化します。日本人もまた私たちの影響を受け、中国人に対する見方を変えていきます。私の体験談をご紹介しましょう。日本で中国語を教えるアルバイトをしたことがありましたが、その時の生徒に、9歳年上の1948年生まれの人がいました。中国語を初歩から教え、日本を離れるまで授業を続けましたが、最後は、中国語でウェブサイトを作れるようにまでなりました。中国と中国語に思い入れを持ち、中国語学習の経験や中国の話を日本人に伝えようと思ってくださる方でした。

 この生徒がある日、パチンコ屋の入り口に「中国人立入禁止」の張り紙が張ってあるのに遭遇したという話をしてくれました。生徒はすぐに店員を呼び、なぜこのような張り紙をしているのかと問いただし、この張り紙を破ったそうです。さらに店長を呼び、「こんな張り紙は中国人を侮辱するものだ、中国人にも高尚な人はたくさんいる」と説教したそうです。パチンコ屋がこのような張り紙をしたのにも理由がありました。偽造のカードを使ったり、機械に細工をしたりして、不正な利益を得ようとする中国人がいるというのです。それでもその生徒は納得せずに、中国人のすべてが悪いわけではなく、優秀な中国人もたくさんいると主張したということです。中国人留学生は日本人から影響を受けると同時に、日本人にも影響を与えているということを忘れてはなりません。
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