2014年5月9日  
 

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日本:学生の自殺防止のため漫画配布 効果に疑問 (2)

 2014年05月09日13:45
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 生徒がいじめを受けていても、教師や学校が往々にして何もしようとしないというのには、驚かされる。06年には、学校でのいじめを苦に自殺すると予告する手紙が伊吹文明文部科学大臣宛てに届き、「僕をいじめている人は全く罰を受けていない。先生にも状況を説明したが、なにもしてくれなかった」と書かれていた。いじめが発生した際、教師や学校がすぐに対応し、加害者に対してなんらかの処罰を下すなら、被害者は大きな安心感を抱くことができる。反対に、見て見ぬふりをするなら、被害者は無意識のうちに挫折感を抱き、予想しない結果になってしまう可能性さえある。

 特筆すべきは、日本社会に潜む「自殺文化」が若者に大きな影響を与えている点で、この点を決して過小評価してはいけない。日本社会の根底には「武士道」がある。その精神が、日本人の求心力を高める上で大きな役割を担っていることは確かだ。しかし、命を軽視する考えもそこに潜んでいる。この種の精神は、日本社会で平然と受け入れられ、理解できないことに、文学作品の中でも自殺が美化されてしまっている。日本の若者は社会になじんでいく過程で、そのような文化の影響をいつの間にか受けている。そして、いじめられると、封鎖された環境に閉じこもり、自殺は勇気ある行動であるという間違った観念に陥り、自ら命を絶つという愚行を犯してしまうのだ。

 そのほか、進学や就職などにおけるストレスも、学生の間で悲劇が頻繁に発生する主な原因となっている。もちろん、このような現状を日本政府ははっきりと把握しており、いじめ問題に対応すべく、文部科学省は学校や警察との協力を強化している。また、東京都は昨年10月中旬、児童や生徒に対する相談体制を強化しようと、スクールカウンセラーを新年度から都内の公立小学校と都立高校のすべてに範囲を拡大して配置していく方針を固めた。しかし、学生のいじめが原因の自殺が増加の一途をたどっている現実は、日本政府の対策が現実に追いついていないことを示唆している。

 客観的に見て、日本の若者の自殺問題を根本的に解決するためには、日本政府が、学校内でのいじめの解決策を探し、教師の危機対応能力を向上させ、「自殺文化」の影響を取り除くことが必要不可欠だ。つまり、漫画冊子を配って、学生らの自殺を防止しようとする今回の対策は、全く無意味で、正に子供だましに過ぎないということだ。

 一方、学校でのいじめや自殺という問題が急増している中国にとって、日本の例は良い警告となっている。少なくとも、若者の心理的問題に関心を払うことや教師の質を向上させること、積極的な向上心を持つという社会的価値観を育てることなどが急務であることを教えてくれている。(編集KN)

 「人民網日本語版」2014年5月8日

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