聯想集団(レノボ)の楊元慶董事長(会長)兼最高経営責任者(CEO)はこのほどアジアで初めて「エジソン賞」を受賞した企業家になった。このことは聯想のイノベーション能力が広く認められたことを物語る。同じ日にソニーが発表した業績報告の予測によると、2013年度は12億7千万ドル(約1295億円)の赤字になる見込みで、赤字額は市場の予想を上回り、ソニーにとっては過去6年間で5回目の赤字になる。業界では、ソニーが近年、赤字に陥っている主な原因は製品に競争力が欠けていることにあるとの見方が広がる。エジソン賞は権威のある賞で、歴代の受賞者には、アップルのジョブズ氏、クアルコムのジェイコブス氏、テスラモーターズのマスクCEOといった世間でよく知られたイノベーション型の企業家が並ぶ。今年受賞した楊氏は、。北米地域以外で初めて選ばれた企業家になった。これについてエジソン賞委員会のナーイル主席は、「楊元慶氏の牽引の下で、聯想は真のグローバル企業になっただけでなく、モデル転換の実現に成功し、次々と創意に富んだ製品を発表することで、世界のPCプラス産業のメーカーの新たなリーダーになった」と話す。「国際商報」が伝えた。
また聯想のマルチモードタブレット「YOGA」は、コンピューティングソリューション部門でエジソン賞の金賞を受賞した。YOGAタブレットは2013年11月の発売後、1カ月で100万台を売り上げており、金属製の円筒形ハンドルにより独特の存在感を放っている。市場調査会社インターネットデータセンター(IDC)がまとめた最新のデータによると、14年第1四半期(1-3月)には聯想のタブレットコンピューター出荷台数は世界4位で、市場シェアは前年同期の1.3%から4.1%に上昇した。またスマートフォン市場のシェアも4.6%に上昇し、華為を超えて三強入りする見込みが出てきた。
聯想はスマート端末市場に一番早く参入した企業ではないが、一連の「微創新」(革新的とはいえないが、なんらかの変化があり、メリットをもたらす創造)や中国製造(メードインチャイナ)で一貫した価格的優位により、聯想は新しい市場に急速に切り込んでいった。「持続的なイノベーション」は「画期的なイノベーション」ほど注目されないが、企業の持続的発展にとっては必須の条件だ。実際、サムスンもこうした持続的イノベーションの精神によって、アップルが生み出したスマートフォンやタブレットPCの市場で「活路」を見いだしている。