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日本は再び安倍時代に (3)

 ■「安倍効果」はまだ観察が必要

 現在安倍氏が最も重視しているのは、日本銀行を説き伏せて金融緩和政策を講じさせ、2%のインフレターゲットを実現することだ。総選挙後間もなく、安倍氏は日銀の白川方明総裁と会談し、「無制限、無期限」の金融緩和政策を実行すると表明し、歩調を合わせるよう日銀に求めた。だが白川総裁は日銀の考えでは日本が耐えられるインフレ率は最大でも1%だとして、これを受け入れなかったようだ。安倍氏は、受け入れられない場合、就任後に日本銀行法を改正すると脅した。現行の日本銀行法では、日本銀行は強い独立性を有し、金融政策は総裁、副総裁など9人で構成される政策決定委員会の投票によって決める。金融政策への安倍氏の大仰な介入は、日本国内で議論を呼んでいる。安倍氏への妥協なのか、日本銀行は20日、資産買い入れ基金を91兆円から101兆円に拡大すると発表した。

 市場は安倍氏の経済政策を強く支持している。安倍氏の勝利以来、日本円は続落し、対ドルで18カ月ぶりの安値を付けた。25日の東京株式市場の日経平均株価は140円高の終値1万0080円(1.41%上昇)をつけ、再び1万円台を回復した。

 だがある専門家は、財政支出拡大と大幅緩和という安倍氏の経済政策は円安促進にはプラスだが、日本の経済問題は構造的なものだと指摘する。日本は人口減少と高齢化が進行し続け、国債残高がすでに対国内総生産(GDP)で200%に達しているため、この政策の実施には大きなリスクが伴う。紙幣増刷というやり方は、潜在的成長力を高めたり、債務が制御不能になることを回避するといった後続措置を伴わない場合、短期的な刺激効果を果たすのがせいぜいだ。従って「安倍効果」が続き、日本経済の回復の活力を促すかどうかは、まだ観察が必要だ。

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