中国「80後」の無気力さ深刻 心の早期老化に警鐘 (2)
彼らに一体何が足りないのだろう?あれこれ考えたところ、若者特有の活気や気概に欠けていることが分かった。「考えたことを思い切って実行に移さない」「思ったことを素直に表現しない」「とりあえずやってみる大胆さがない」若い人たち。彼らが少年時代から青年時代をスキップして中年時代に入った原因は何なのか?
オーストリアの作家シュテファン・ツヴァイクは、第1次世界大戦中のヨーロッパについて回想し、「大学医学部を卒業したばかりの青年医師は軒並み、長いひげをたくわえ、金縁の眼鏡をかけている。その理由は、患者から『経験豊かなベテラン医師』と見られたいからだ。若いことは、キャリアアップの妨げとなるが、年をとっていることは有利な条件となる」という含蓄ある言葉を残した。
「若輩者は信頼できない」という考え方は、当時のあらゆる社会階層に浸透していた。モーツァルトやシューベルトはいずれも、30代前半で代表作を完成したことなど、人々はすっかり忘れている。重たく無気力な空気が、当時の社会を覆っていた。若い人は、少しでも年長者に見えるよう身なりを工夫して自ら老化させたことは、単に当時の社会活力が低下し続けていた現れにすぎない。
若い人が活気に満ちあふれていれば、社会全体にも活気がみなぎる。若い人が駆け上がる先に明るい前途があれば、社会の未来は明るい。社会全体や青年の心に垂れこめる無気力なムードを一掃するためには、社会が彼らに対してより多くのチャンスの扉を開放し、より公平な競争環境やより広い発展空間を提供する必要がある。習近平国家主席も「青年が胸に秘めている思想のためにより大きな門戸を開け、青年が実践・革新をするためのより大きな舞台を造り、青年の人生形成のためにより豊かなチャンスを提供し、青年が志を持って起業するためにより有利な条件を創造しなければならない」と語っている。若い人を優れた社会資本とし、お荷物としてはならない。向上心を持って前進を続ける、活力に満ち溢れた彼らのフレッシュな精神を、社会の新しい風潮としなければならない。
若い人は時代の呼び声に応じて奮起し、使命感と責任感を持たなければならない。彼らの親世代や年長の世代は、自ら模範となり、常に気を緩めることなく奮闘精神を持ち続け、世界があっと驚くような奇跡のような中国の変革を成し遂げてきた。時代の流れの舵を取るバトンは、すでに若者に手渡された。国家の運命は若者の運命でもある。この使命を担うことは、青年にとって当然の努めだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年5月14日