春節(旧正月、今年は2月10日)を目前に控え、中国のネット上では「今年は西蔵(チベット)自治区に行って、年末年始を過ごす」という書き込みが目立っている。太陰太陽暦の「チベット歴」では、2013年の干支は水蛇。長い歴史を誇るチベット文化や雪が積もる高原など、独特の文化と雰囲気に包まれる同地で、新年を迎える観光客が増加している。人民日報海外版が報じた。
チベット歴では今年、旧暦から1日遅れの11日に「ロサル」と呼ばれる正月を迎え、チベットでも最も盛大な祭典となり、民族文化の雰囲気が高まる。チベット各地には異なる暦があるが、同自治区最大の都市ラサ市のほとんどの地域はチベット歴の1月1日を新年と定めている。
ラサ市の新年を祝うイベントはチベット歴12月29日から始まり、夜になると家族と食卓を囲み「古突」と呼ばれる練り粉の肉がゆを食べる。そして、1月1日、各世帯から選ばれた若者が、水桶を携えて水汲み場へ先を争ってかけつけ、縁起が良いとされる水を汲む。2日には、親戚や友人を一斉に訪問し始める。さらに3日、若者は山に登り、吉祥を願うカラフルな経幡(ラプシェ)を頂上に飾る。また、広大な農牧地域では馬に新しい駄鞍(だあん)を着ける儀式や競馬、綱引き、砲丸投げなどの行事が行われる。このような新年を祝う儀式が15日まで続く。観光客も、チベット族の人々と共に、お祭りを楽しむことができ、もてなしの精神にあふれるチベット族の家に招かれ、独特のムードを楽しむチャンスさえあるかもしれない。
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