鳥インフル、上海・江蘇で新たに5人感染　計38人

　中国衛生・計画出産委員会は11日、H7N9型鳥インフルエンザの感染に関する最新情報を発表した。これによると、10日午後5時から翌11日午後5時までの間に、全国で新たに5人（上海市3人・江蘇省2人）がH7N9型鳥インフルエンザに感染したことが確認された。このうち上海の1人は死亡した。これまでに全国で38人の感染者が報告され、うち10人が死亡した。患者の濃厚接触者については、医学的経過観察から、全員異常は認められていない。今のところ、患者は散発的に発生しており、人から人への感染は確認されていない。人民日報が伝えた。

　新たに感染が確認された5人の具体的状況・病状は次の通り。

　○鄭さん（74歳男性）：上海人、定年退職者。3月31日、全身のだるさ、嗜眠（しみん。常に睡眠状態に陥っている状態）、めまいなどの症状が出た。4月5日、左肺に炎症が見られ、抗感染症薬が投与された。9日、重症の肺炎と診断された。10日夜、上海市疾病予防抑制センターによる検査の結果、H7N9型鳥インフルエンザウイルスの感染していることが判明した。救命治療の甲斐なく、11日午後死亡した。

　○姜さん（83歳女性）：上海人、定年退職者。今月2日、発熱、咳・痰の症状が見られ、抗感染症薬を服用したものの症状は好転しなかった。10日、H7N9型鳥インフルエンザウイルスに感染していることが確認された。

　○唐さん（68歳男性）：上海人、定年退職後に再就職。今月4日、全身のだるさ・痛み、発熱の症状が現れ、鎮痛剤「タイレノール」を自ら服用したが、症状は好転しなかった。9日、右肺の肺炎と診断された。翌10日、H7N9型鳥インフルエンザへの感染が確認された。

　○尹さん（31歳男性）：揚州で働いている。3月31日に発病、4月11日昼にH7N9型鳥インフルエンザに感染していることが確認された。現在、南京市の病院で救命治療中だが、症状は重篤という。

　○銭さん（56歳男性）：住居は蘇州市工業地区にあり、教員をしている。今月3日に発病、11日昼にH7N9型鳥インフルエンザウイルスへの感染が確認された。現在、蘇州市内の病院で救命手当てを受けているが、症状は重篤。（編集KM）

　「人民網日本語版」2013年4月12日