「中国のカスタマーサービスと効率が向上」米メディア
米公共ラジオ局NPRは30日、「中国ではカスタマーサービスとその効率が向上し始めている」とする記事を公式サイトに掲載した。中国人は長年、悪名高い「官僚主義」に頭を悩ませてきたが、中国の一部大都市における日常生活はここ数年、効率が飛躍的にアップしているという。環球時報が伝えた。
記事の内容は以下の通り。
私(NPR記者)が1990年代に北京で働いていた時、ほとんどの外国人記者が運転手を抱えていた。これは、記者が車を運転しないからではなく、中国の徹底した官僚主義に対応可能な人間が必要だったからだ。当時、私の運転手を務めていた趙さんは、数日間、車であちこちを走り回り、多くの政府部門で事務所関連の各種費用を納めてくれた。趙さんはどこでも長い時間待たされた上、窓口担当者にしかられることもたびたびあった。2年前、私は上海駐在員として再び中国に渡った。今では、請求書を持って道路の向こう側にあるコンビニに行けば、簡単に料金を納付することができる。時間は3分もかからない。しかも、コンビニの店員はとても礼儀正しく、愛想が良い。
このほか、中国で効率がアップした分野というと、観光業だ。昔は、北京から上海に行くのに夜行列車に12時間乗らなければならなかった。今では、飛行機に乗ることも滅多にない。高速鉄道の方がずっと便利で、北京出発後わずか5時間で上海に到着する。高速鉄道での移動中は、ワイヤレスネットワークを利用してインターネットに接続し、記事を書き、取材記録をまとめる。
中国でのサービス効率がアップした状況の裏側には、新技術がどんどん導入され、経済活動における市場競争が激化し、物事の進め方や習慣が異なる多くの国との往来が増えたことなど、さまざまな原因がある。
中国での生活が25年以上に及ぶ米国人作家ジェームス・マクレガー氏は、多くの進歩、とくに民間分野での進歩を肌で感じてきた。しかし、氏は、一部の国営機関は旧態依然のままだと指摘する。少し前、大雪のために空港で足止めをくらい、「情報を何も与えられなかったことには本当にまいった」と氏はぼやいた。
日常生活のその他分野におけるサービスの効率は、まさに千差万別だ。ある国有銀行で、マクレガー氏は、娘さんの口座登録を抹消してもらうのに18カ月もかかったという。「しかし、顧客サービスに力を入れている別の銀行では、行員が書類記入を手伝うと申し出てくれた。間違って記入すると、再度手伝ってくれた。同じような状況が1990年代に起きれば、担当者は、ムッとした顔で、不備の書類を私に尽き返しただろう」と氏は語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年6月3日