春節は中国で最も大切な伝統の祝日であり、「年関」ともいう。行く年を送り、来る年を迎える時だ。大陸部のホワイトカラーの多くが最近、気をもんだり、焦り、抑うつなどマイナス情緒が現われ、「春節総合症」にかかった、と自嘲している。中国新聞網が伝えた。
春節前の最後の日曜だった26日は、「休日調整」のため「出勤日」となった。江西省南昌市の服飾会社に勤める年頃の潘潮さん(女性)は、会社が週末に行った残業シフトを恨んだ。
彼女は記者に、会社は年末業務の注文が急増、社員は全員残業していると語った。しかし自分では最近、仕事をしたくない思いが強まるばかりで、帰省して春節を過ごしたいと願っている。不眠症も深刻になる一方だ。
帰省直前の苦しさに、潘さんに新たな悩みが。「結婚を催促されるに決まってます。きっと」。潘さんの口調は焦りに満ちている。兄弟姉妹数人はほとんど結婚し子どもを生んだ。だが自分はまだ独身。「私も彼氏が早く欲しいけど、平日は仕事に時間を取られて、生活圏も小さいし……」
同じく南昌市内の電子関連企業では、蒋宇航さん(男性)がパソコン前で満面の憂いだ。
取材に彼は、帰省しての年越しには期待しているが、年末に充分なお金がなくて焦っている、と明かした。
「年越しには両親に『紅包(お年玉)』が必要。親友へのプレゼント、みんな大枚です。でも今の毎月の給料では生活費だけで……」。蒋さんはやるせない。
大手人材サイトの統計では、春節の到来にともない、ホワイトカラーの9割以上に気をもんだり、焦りなどマイナス情緒が現われる。
南昌大学第一附属病院心身医学科の袁也豊・主任によると、「春節総合症」は「連休総合症」の一種で、本当の病気ではない。春節は中国で最も大切な伝統の祝日であり、高いストレス環境下のホワイトカラーにとって、連休が気になり始め、連休に対する期待が高くなるなどの理由で、年末に心身が急変し、焦りなど心理的問題が発生しやすくなる。「発病」ピークは年末前1週間だ。
袁主任は、「春節総合症」を患ったホワイトカラーはまず問題を正視し、現実を受け止めること。さらに休憩時間を合理的に組み、適度に運動し、あるいは誰かに悩みを聞いてもらい、「病状」を軽減すべき、と提案している。(編集HT)
「人民網日本語版」2014年1月28日