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映画「ザ・コーヴ」のポスター。 |
日本のイルカ追い込み漁を批判的に描いたドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ(2010)」で一躍有名になった日本の小さな漁村・和歌山県太地町に今、再び注目が集まっている。キャロライン・ケネディ駐日米大使がこのほど、ツイッターで「米国政府はイルカの追い込み漁に反対します」と表明したのだ。新京報が伝えた。
「ザ・コーヴ」で描かれるのは、日米のイデオロギーの不一致と対立であると論じる人もいるが、日米のイデオロギーが初めて矛を交えたのは、今から160年前の7月9日のことだ。当時、米国東インド艦隊のペリー提督率いる4隻の軍艦が浦賀沖に現れ、大砲で日本の門を開いた。日本人は初めて見る真っ黒な軍艦を「黒船」と呼んだ。
米国が日本を訪れた目的のひとつは、クジラという戦略的資源だ。石油技術がまだ未熟だった19世紀中ごろ、クジラの油は良い燃料になった。しかし、日本人にとって恐ろしい出来事のはずの「黒船来航」は今や、楽しいイベントと化しており、毎年7月9日は開国を記念する祭まで開かれている。
イルカによって引き起こされたイデオロギー闘争は、第2次「黒船来航」となるのだろうか?
▽太地町のイルカ漁 江戸時代に豪族が研究
太地町では毎年11月、太地浦くじら祭が開かれる。クジラをテーマにした歌や踊りが披露され、露店ではクジラ肉やイルカ肉が提供される。なぜイルカ肉を食べるのかとの質問に、子供連れの女性は「長く続いてきた食文化であり、食べるのは普通のこと」と話した。
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