中国の海外旅行市場は近年、急速な発展を見せ、2013年に海外旅行者の数は延べ9730万人に達した。英国政府観光庁の統計データによると、過去4年間で、同国の中国人観光客が倍増し、同年初めて20万人を突破した。ドイツに本部を置く中国海外旅行研究所の所長は、「英国の中国人観光客を対象にしたサービスは、欧州各国に比べると遅れている。しかし、観光市場の硬直的需要を背景に、英国政府が中国人観光客の呼び込みに力を入れ始めた。生活水準の向上に伴い、足早に観光スポットをめぐるツアーに参加する中国人観光客は顕著に減少する一方、現地の文化にじっくり触れる自由旅行をする中国人観光客が増加している。中国人観光客市場の開拓に当たり、この動向を目に留めるべき」と指摘している。
同庁の統計によると、現在、同プログラムのマーク使用認可を受けている企業・機構のうち、半数が中国語ができるスタッフを配置したり中国語のサイトを開設し、8割が中国語のガイドブックを用意している。また約30%が銀聯カードで決済できる端末を設置し、約25%が微博(ウェイボー)など中国で広く使用されているソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を利用している。
微博などのSNSのオフィシャルアカウント設置をめぐっては、中国の旅行市場の開拓に力を注ぐあるコンサルティング機構の社長が、「微博や微信(ウィーチャット)は、中国で数億人のユーザーを抱えている。SNSのプラットホームを利用した宣伝は、決して見逃せない方法」と語れば、ブリティッシュ・エアウェイズのアジア太平洋地域市場の責任者も「当社が微博のオフィシャルアカウントを開設してから、3カ月でフォロワーが30万人に達した。これは本当に驚くべきこと」と述べるなど、多くの研究者がその重要性を説いている。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年3月31日