「中国のおばさん」の金購入をめぐる疑問に答える (3)
答え:金をため込む中国人消費者の習慣に関連がある。個人の金実物への投資は資産の20%までに。
このたびの金購入ラッシュについて、専門家は世界の金価格の大暴落や中国人消費者が金消費を好むこととの関連、また4月から5月にかけての結婚ブームと金の旺盛な需要との関連を指摘する。
だが金製品が争うように買い求められる主要因は、国際市場における金価格の大暴落だ。李所長の分析によると、中国人やアジアの人々には金を消費し、ため込む習慣がある。金価格は12年連続で上昇しており、多くの消費者は金に対し値上がりする一方で値下がりしないものだという印象を抱いていた。金価格が暴落した今、より少ない出費で金を買えるようになった。これが中国のおばさんと呼ばれる市井の人々が金購入に積極的に乗り出すようになった主な動機だという。
上海中期先物有限公司の金分野の李寧アナリスト(博士)は次のように注意を促す。大挙して押しかけるような買い方は理性的でない。金が12年続いた上昇傾向の後に下落し始めたということは、金の好調さに変化が生じる兆しであり、今後状況は変動する可能性がある。リスク回避先としての金の輝きが鈍る可能性もある。金価格低下を受けてすべての資産を金購入にあてるべきではない。金実物への投資は個人の総資産の20%以内に納めたほうがよい。
李所長は、金現物の消費と金投資は別々のことであり、金投資を行いたいとしても、必ずしも金実物を購入するとは限らず、銀行から紙の金(金の取引商品)を購入することも可能だと話す。
李アナリストによると、経済が下り坂の時には、米国や欧州などは量的緩和を方向性とした通貨政策を持続的に実施し、各国の中央銀行は金を購入するので、金価格が持続的に上昇する。だが米国が量的緩和政策をやめれば、金市場は暴落し、弱気市場に陥る可能性もあるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年5月6日