中国科学技術部(省)国家リモートセンシングセンターは25日に北京で、中国が独自に開発した高精度測位サービスシステム「羲和」が同日、正式に信号を送ったことを発表した。これにより、中国の衛星測位システムのサービス能力が強化され、衛星測位システム「北斗」の産業化が加速すると見られる。新華網が伝えた。
羲和システムは既存の衛星ナビゲーションシステムとモバイル通信技術に基づき、ユーザーにより広範囲・高精度の測位サービスシステムを提供する。異なる衛星測位システムを効果的に判別し、これと結びつくことができる。特に中国の北斗システムのサービス能力を強化し、その使用範囲を拡大できる。羲和システムは同日より社会の各界に対して、独自の知的財産権を持つ高精度室内外測位信号を提供し、かつ関連するチップ、モジュール、端末、重要設備の開発・生産を支援する。
羲和は中国の古代の神話に登場する太陽神だ。羲和システムは中国科学技術部の、ナビゲーション・測位サービスの科学技術発展計画の主要成果の一つだ。羲和システムはすでに屋外1メートル級、屋内3メートル以内の隙間なき高精度測位サービス能力を形成しており、北京、天津、上海などでの試用で高い効果を示した。
羲和システムは全国範囲で、屋内外を結びつけたリアルタイムの位置測定が可能で、高い将来性を持つ。例えばユーザーは、地下停車場で停車場所をすぐに見つけたり、展示館内で興味ある展示品を見つけたり、緊急事態に備え高齢の家族の外出先をリアルタイムで把握することができる。羲和システムはすでに空港の測位サービス、売場内の測位、停車、緊急救助などで活用されている。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年4月28日