世界的な大手会計事務所のプライスウォーターハイスクーパース(PwC)は先月28日、第17次グローバルCEO(最高経営責任者)調査2014年の報告書「世界のモデル転換に勢いを借りて、中国の持続的な発展を促す」を発表した。それによると、中国市場は引き続き世界のCEOが自国以外で最も重要とみなす成長市場であり、重要とする人の割合は33%に上り、2位の米国を3ポイント上回ったという。
同調査によると、中国のCEOは企業の成長におけるイノベーションの役割をより認識するようになった。中国CEOの52%が、企業の主要な発展機会は新製品またはサービスの刷新にかかっているとみなし、世界の平均水準の35%を上回った。どのような分野で変革を進めるかとの質問に対して、中国のCEOが真っ先に選んだのは研究開発・イノベーション能力に関わる計画で、その割合は38%に達し、世界平均の27%を上回った。中国のCEOの37%が今後12カ月以内に従業員を5%増やす計画があるとしており、この割合も世界平均を大きく上回った。
今後5年間の計画についての質問には、中国のCEOの80%以上が技術の進歩が主要な趨勢であると応えた。また62%が都市化を、55%がグローバル経済のパワーの(中国への)移転を主な趨勢に挙げた。これと同時に、中国のCEOたちは、より明瞭で長期的な市場政策、より公平で透明な市場の原則の確立、イノベーション環境の育成にも大きな期待を寄せていることがわかった。
他国のCEOに比べ、中国のCEOは国内市場に注目しようとの意識は高いが、国内で新たな市場を模索しようという意識は低く、その割合は5%で、世界平均の14%を下回った。これについて、PwC北京支社の呉衛軍主席パートナーは次のように話す。中国の安定的に発展する経済、世界でますます重要になる経済的地位は、企業経営者が国内市場に注目する上での土台であり、市場のイノベーション環境と企業のイノベーション意識は中国経済のモデル転換と企業自体の成長にとって新たなエネルギーになり、中国経済の長期的で持続可能な発展を促進していくとみられる。
PwCは同調査を実施するにあたり、昨年第4四半期(10-12月)に世界68カ国で1344回にわたる取材を行い、大陸部では66回の取材を行った。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年5月5日