自動車販売の「追加料金」の暴利
販売基準価格27万5800元のフォード・クーガを購入した消費者は、実際に車を手に入れるのに「追加料金」といってさらに3万元を支払う必要がある。国外の消費者はこうしたシステムを知らないだろうが、中国の消費者にとってはすでに業界の「公然の秘密」となっており、その影響は大きい。
中国独特の「追加料金」が業界の公然の秘密となった要因はいくつかある。
まず、「追加料金」の背後には巨大な利益が潜んでおり、販売企業やメーカーがつい関与してしまう。消費者の「追加料金」への意欲をかきたてるために、メーカーや販売企業は意図的に「供給不足」の現状を作り出す。報道によると、4S店の一部には消費者に対して数万元から数十万元を提示するものもあり、またこうした料金には税金がかからず、丸々利益となる。こうした暴利を前にして心が動かないものがいるだろうか。
また「追加料金」が流行するのは、このコストが低すぎることとも関連がある。消費者は気に入った車を手に入れるためにこうした行為を黙認し、無意識のうちにメーカーや販売店がこうした行為を実施することを後押しする結果となっている。さらに「追加料金」は陰に隠れ、消費者からのクレームが無いために、価格主管部門が調査処理を行うことが難しく、公然の秘密へと発展している。
「追加料金」が消費者の合法的な権利を深刻に損ない、消費者権利保護などの関連法律に違反していることは間違いない。また「追加料金」は脱税行為もともない、国家に大きな損失を与えている。このため自動車販売の規範化の強化が急務となる。消費者の意識向上や関連部門の対応強化とともに、「追加料金」への罰則強化が必要となる。新華網が16日に伝えた。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年5月20日