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円安の歩みはペースダウンするか?

 円安が続いている。円は今月4日に急落して、対米ドルレートが1ドル=100円の大台を突破し、先週末に主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が「聞かず問わざる」の態度を取ったことに後押しされて、今週から再び「新たな目標」に向かって円安街道を邁進している。「経済参考報」が伝えた。

 現在、円の対ドルレートは1ドル=102円の大台を突破し、5年ぶりの安値となった。102円という数字は英国・ロンドン証券取引所の外国為替取引担当者たちにとって重要な心理的ボーダーになっていたため、今では円の対ユーロレートも1ユーロ=132.39円の円安水準となっている。

 円安の影に隠れているのは、資本の世界でクジラに例えられる日本政府の公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が擁する資金だ。GPIFは総額約1兆1900億ドルに上る同資金で、今年度の第2四半期(7-9月)から欧米諸国の国債の売却や購入を行うとしている。GPIFにリードされる形で、その他の日本の機関も次々に後を追い、ヒツジの群のように集まって日本国内の資金が国外に流出し、円安の道を開けることが予想される。だがあるアナリストによると、円の対ドルレートが100円を突破したのち、円安の歩みは徐々に速度を落とすことになるという。

 第一に、円安の潜在的なロジックは世界の日本への製品輸出需要を喚起するというところにある。だが現実の市場環境の中では、レートが原因で発生した日本製品の価格低下が、整った画一的な喚起作用をもたらすとは限らない。周知のように、一部の製品やサービスは、価格に非常に敏感に反応し、小刻みに変動して、強い購買ニーズを引き起こす。だが大きな変化を起こす製品ばかりとは限らない。

 第二に、世界全体では経済の情勢・環境が低迷状態にあり、日本の輸出製品の海外市場での販売総量は、必ずしも予想通りにはいかない。価格が下がっても、ものが売れない状況は変わらない。そこで日本の輸出企業が輸出経済を牽引して遂げる成長は、円安を伴わずに、安定した水準を維持するものになるとみられる。

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