国連気候変動枠組み会議に進展なし、日本の削減目標が「後退」 (2)
排出削減から増加に変わった日本は、各国の代表者から批判された。EU代表団は同日発表した声明の中で、EUおよび28の加盟国は、日本の排出削減目標の大幅な下方修正に失望したと表明した。
同会議の前日、フィリピン中部が猛烈な台風の襲撃を受け、多数の死傷者が出た。同会議の開幕当日、フィリピン代表団のある代表者は発言の際に涙を流し、開会期間の絶食を宣言した。
強力な台風の被害は各国に対して、世界の気候変動、異常気象の減少の必要性を示した。各国がさらなる行動を講じなければ、地球温暖化が環境に対して取り戻しのつかない破壊をもたらす危険性が、今後も高まり続けることになる。ゆえに各国は損失・損害のメカニズムに関する交渉で、進展を実現する可能性がある。
また、先進国による資金援助を巡る交渉も難航が予想される。これまでの決議内容によると、先進国はグリーン気候基金の準備金として2010−2012年に300億ドルを拠出し、発展途上国による気候変動に対する積極的な対応を促すため、2013−2020年に毎年1000億ドルを拠出することになっていた。ところが現在、多くの援助が滞っている。
アナリストは、「先進国の不作為は、気候交渉全体の障壁となる。この重要な原因は世界経済の低迷で、欧米の先進国の環境・気候に対する関心が薄れている」と分析した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年11月18日