ビッグデータの活用で、「独身の日」の物流マヒを回避 (2)
今年設立された菜鳥網絡科技有限公司は、アリババ・グループが運営するB2C・タオバオとB2B・天猫(Tmall)の今年の販促に対して、物流データを提供した。同社が11月18日に発表したデータによると、独身の日に両サイトが受注した1億5200万件の小包のうち、1億2000万件がすでに消費者の元に届けられた。
◆ビッグデータに基づく予想、倉庫のパンクを回避
ECサイトとの協力の強化、ビッグデータに基づく判断は、今年の宅配ピークに向けた準備の中で注目を集めた。アリババ・グループと銀泰集団が今年5月に、各宅配業者と共同設立した菜鳥網絡科技有限公司は、今年の独身の日に向け予測を発表した。これは各宅配業者に、詳細な判断材料を提供した。
同社の譚飆副総裁は、「過去のデータを集め、独身の日のセールを実施する各サイトのリストや在庫量などの情報を分析することで、独身の日の受注量を予想し、各地域・拠点の処理量を正確に分析した。これらの情報の共有により、宅配業者の物流力の調整がより正確になった」と語った。
例年ならば中継ステーション(大動脈)のみだが、今年は各拠点(毛細血管)もデータ分析の対象となった。菜鳥網絡科技有限公司は今年、データをECサイトに開放した。一部地域での処理量が急激に増加した場合、同社は各ECサイトにピーク時を避ける出荷、もしくは消費者との連絡を促す。宅配業者はこれにより、タイムリーに物流力を調整できる。
菜鳥網絡科技有限公司の馬雲董事長は、「当社は単なるECのインフラを整備したのではなく、中国のビジネスのインフラを整備した。データ・在庫・配達を通じ、国家が投資建設する高速鉄道・道路・水運などのインフラを利用し、ビジネスの運行をよりスムーズにする」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年11月19日